2007年TVアニメ感想総評
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はじめに

毎年恒例、TVアニメ感想総評です。
2007年中に最終回を迎えたTVアニメ作品から
ベスト10を選出します。
選出方法はいつもと同じ10部門からのポイント方式です。

脚本・構成評価(脚本の整合性、意外性、全体構成などを評価)
作画・演出評価(良作画に支えられた良演出の質・量などを評価)
声優演技評価(印象的な芝居、役の適格性などを作品単位で評価)
主題歌・劇中音楽評価(劇中BGMと主題歌の印象度を評価)
独自性・作家性評価(斬新さ、新鮮さ、独自視点などを評価)
コミュニケーションツール評価(話題性、ファン間での盛り上がりを評価)
萌え・サービス描写評価(官能に訴えかける描写の質量、適格性を評価)
クオリティー安定度評価(作品全体を通じての安定度を評価)
キャラクター魅力評価(人気、魅力的キャラの作品における質量を評価)
爆発度評価(一瞬のきらめき、瞬間的な燃焼度の高さを評価)

以上の部門ごとに1位は10点、2位は9点と与えていき、
最終的な合計点でベスト10を選出するということで。
毎度毎度のことながら今年もまたエントリー作品が膨大なので、
さっさと進めましょう。では候補作品一覧をどうぞ――。

おねがいマイメロディ〜くるくるシャッフル〜
セイントオクトーバー
護くんに女神の祝福を!
砂沙美☆魔法少女クラブ シーズン2
ネギま!?
天保異聞妖奇士
コードギアス反逆のルルーシュ
出ましたっ!パワパフガールズZ
おとぎ銃士赤ずきん
彩雲国物語1stシーズン
京四郎と永遠の空
史上最強の弟子ケンイチ
ひまわりっ!!
メジャー3rdシーズン
ふしぎ星のふたご姫Gyu!
牙-KIBA-
デジモンセイバーズ
MAR〜メルヘヴン〜
金色のコルダ
恋する天使アンジェリーク〜かがやきの明日〜
がくえんゆーとぴあ まなびストレート!
マスターオブエピック
妖逆門
SHUFFLE!MEMORIES
ときめきメモリアルOnlyLove
パンプキン・シザーズ
DEATH NOTE
RED GARDEN
奏光のストレイン
武装錬金
スーパーロボット大戦OGディバイン・ウォーズ
NARUTO
のだめカンタービレ
ひだまりスケッチ
Venus Versus Virus
すもももももも〜地上最強のヨメ〜
銀河鉄道物語〜永遠への分岐点〜
月面兎兵器ミーナ
ふたりはプリキュアSplash☆Star
ゴーストハント
ヤマトナデシコ七変化
NANA
ハピ☆ラキ!ビックリマン
流星のロックマン
少年陰陽師
ロケットガール
蒼天の拳
精霊の守り人
天元突破グレンラガン
一騎当千DragonDestiny
ヒロイック・エイジ
瀬戸の花嫁
エル・カザド
キスダム-ENGAGE planet-
OverDrive
CLAYMORE
この青空に約束を
神曲奏界ポリフォニカ
ひとひら
ながされて藍蘭島
機神大戦ギガンティック・フォーミュラ
鋼鉄三国志
かみちゃまかりん
DARKER THAN BLACK黒の契約者
ロミオ×ジュリエット
魔法少女リリカルなのはStrikerS
風の少女エミリー
ラブ★コン
地球へ…
アイドルマスターXENOGLOSSIA
シャイニング・ティアーズ・クロス・ウィンド
sola
らき☆すた
ぼくらの
おおきく振りかぶって
怪物王女
英國戀物語エマ〜第二幕〜
風のスティグマ
スカルマン
電脳コイル
ななついろ★ドロップス
BUZZER BEATER
School days
ZUMBIE-LOAN
ドージンワーク
ムシウタ
スカイガールズ
さよなら絶望先生
ぽてまよ
ゼロの使い魔〜双月の騎士〜
もえたん
モノノ怪
ひぐらしのなく頃に解
バッカーノ!
スケッチブック〜full color's〜
Myself;Yourself
BLUE DROP〜天使達の戯曲〜
D.C.II〜ダ・カーポII〜
ef - a tale of memories.
ご愁傷さま二ノ宮くん
みなみけ
プリズム・アーク
げんしけん2
もやしもん
こどものじかん

(順不同)

いくつか補足説明があります。
一応筆者が感想を書き07年に放送され最終回を迎えた作品のうち、

神様家族(地上波)
Project blue地球SOS(地上波)
ショートDEアニメ魂
ファイテンション☆デパート
カレイドスタースペシャルセレクション

の五つは省かせてもらいます。
ショートDEアニメ魂とファイテンション☆デパートは
あまり熱心に観ていなかったうえ単品での評価が難しい。
カレイドスターは予告が新録なくらいでほぼ再放送なので除外、
ちなみにSUHFFLE!MEMORIESは再放送というより
新作として再構成されたものなので含めます。
神様家族と地球SOSは地上波放送が初なので去年までなら
含めていたと思うんですが、今回は「07年作品」というのを
重視して考える為に敢えて外すことにしました。
また、こどものじかんはネット視聴ですが
ほぼ地上波放送版と変わらないので含めます。
それと、初回と最終回の感想を書いた
ぷるるんっ!しずくちゃんが抜けてますが、
これは途中をほとんど観ていなかったので除外ということで。
それを言うなら他にも途中を観ていない作品はあるけど、
一応大枠は押さえたつもりなのでご容赦を。

それと筆者の地域・環境では残念ながら観られなかった、

MOONLIGHT MILE
REIDEEN
大江戸ロケット
ウエルベールの物語
桃華月憚
ナイトウィザードTHE ANIMATION
シグルイ
Devil May Cry
人造昆虫カブトボーグV×V
CODE-E
鋼鉄神ジーグ
KANON
ケンコー全裸系水泳部ウミショー

といった作品群に関しては評価には入れないものの
参考として余裕があればコメントに加えるということで。
ちなみにMOONLIGHT MILE、REIDEEN、シグルイ、Devil May Cry、
大江戸ロケットに関しては無料放送やネット配信で第一話は観てます。
ナイトウィザードとジーグはまあ、ほら、例のサイトで数話ばかり。
他もOP&EDくらいなら半分くらいは観てるなぁ……。
加えてネット上の話題チェックなんかも含めれば
大体の評判は一応は掴めているかと。

また今回から、「07年度作品」という観点から考えて、
まだ最終回を迎えていないものの、
07年を通して放送した長期放送作品は
評価に加えてることにします。
具体的には以下の作品の特定の部分――。

BLEACH(109〜)
遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX(117〜)
きらりん☆レボリューション(39〜)
ケロロ軍曹(142〜)
家庭教師ヒットマンREBOEN!(13〜)
デルトラクエスト(1〜)
ONE PIECE(292〜)
D.grau-man(14〜)
銀魂(38〜)
ドラえもん(64〜)
結界師(10〜)
ポケットモンスターダイヤモンド&パール(10〜)

デルトラは「一年目」ってことでほぼ評価可能ですね。
結界師は関東圏ではほぼゴールデン時代の評価になりそう。
他はどこから切り取って評価するかが結構難しいのですが、
ともかく07年放映ぶんってことで。
また3クール目まできているハヤテのごとくや
ゲゲゲの鬼太郎第五期なんかはさすがにまだ評価を下すには
早過ぎるとの判断で来年に回します。
ちなみにアンパンマンやクレしんはほぼ未視聴なので割愛。
アイシールド21は観ているような観ていないような
微妙な状態になっているので今回は見送ります。

というわけで最終的なエントリー作品数は、

最終回を迎えた作品が104作品!!
一年通じて放送された継続作品が12作品!!

計116作品!! でお送りします。

放送中を含めたにしては去年より減少。
まあ、それでも100は超えているわけですが……。
ともかく頑張ってまいりましょう。
そしてお約束の但し書き。

評価は全て筆者の独断です。

1 脚本・構成評価

最優先評価は整合性、次に驚きの展開や
ドラマティックなストーリーラインなどを評価します。
原作付き作品に関しては原作をどう料理しているかといった観点も入ります。

1・電脳コイル
2・コードギアス 反逆のルルーシュ
3・バッカーノ!
4・School Days
5・天元突破グレンラガン
6・sola
7・DARKER THAN BLACK黒の契約者
8・Myself;Yourself
9・DEATH NOTE
10・RED GADEN

悩んだ……。
コイルは終盤詰め込み過ぎだったのが玉に瑕ではあるものの、
そこに至るまでのサスペンスを持続させる構成力や
センスオブワンダー溢れるサブエピソードの数々などで逃げ切った。
ギアスの「第二期に続く」構成をどう評価するべきかは難しかったのだが、
あれはあれで脚本として優れているのは疑いようもないので2位に。
3位は原作をエピソードどころかシーン単位でシャッフルするという
無茶を見事にやってのけたバッカーノ!。
4位は……ある意味最強ながら一応この位置で妥協。
グレンはカミナ死亡関連や第三部の展開は素晴らしかったのだが、
それ以外は王道を外さないがゆえに先読みしやすかったので5位。
6位は謎を引っ張り翻弄してきれいに落とすという
完成度の高い内容を1クールにまとめて見せたsolaに。
7位は、二話1エピソード構成が意外にハマったダーカー。
8位は、かなり卑怯なことをしてくれたマイユア、
ラストが弱かったのがちょっと勿体なかった。
9位は原作後半をスピーディーに処理し、L死亡や最終回を
独自解釈で再構成してみせたデスノに。
10位はレッドガーデン、話の進みが遅くて後半せわしなかったのが残念。
評価対象外作品では、桃華月憚の逆再生構成が話題になっていたが、
最終的な評判を聞く限りそれほど機能していたわけでもないのかな。

2 作画・演出評価

単に作画が凄いということではなく、
演出と噛み合い作品の完成度を高める方向に
的確に作画力が使われている。それが演出の素晴らしさにも繋がるという、
作画と演出の良好な関係がいかに築けているかという部分を最優先に評価。

1・天元突破グレンラガン
2・電脳コイル
3・精霊の守り人
4・おおきく振りかぶって
5・がくえんゆーとぴあ まなびストレート!
6・コードギアス 反逆のルルーシュ
7・武装錬金
8・ヒロイック・エイジ
9・もやしもん
10・sola

激戦。
過去に類を見ないほどハイレベルな戦いで、
07年アニメの作画に対するこだわりの高さを改めて感じさせられた。
07年は基本レベルが高いだけでなく、いわゆる作画崩壊的な事件も
ほとんど起こらなかったからなぁ……。グレンのアレは趣味嗜好の問題だし。
で、1位はそのグレン。クセの強いはっちゃけ作画に拒否反応を示す人も
多いだろうが、そんなことは承知のうえで端正な作画が好まれる今の時代に
真っ向から挑んで見せたその姿勢と、そういう作画への取り組みそのものが
作品テーマと合致しているという一貫性を個人的には評価したい。
2位はコイル。普通ならばダントツで1位であるべきなのだが、
グレンの若さと比べてしまうと、少し渋過ぎるか……。
同様に3位の守り人も普通ならば1位を取って当然のレベル。
プロダクションI・G作品らしい硬質な完成度もあるものの、
一方でパッションの迸るような作画が見られたのも面白かった。
4位は、野球シーンのリアルな表現という地味に恐ろしいことを
やってのけてしまったおお振りに。
5位は、まさに今時の作画を追及……したように見えて、
実は結構独自の道を模索していたまなび。
ギアスは6位、途中ちょっと怪しい部分があったのが減点。
7位は基本クオリティーも見事ながら、
スタジオジャイアンツ回が印象的だった武装錬金。
8位は宇宙での大スケールバトルを表現してみせたエイジ。
9位は、菌アニメなのに何故か作画での見せ場が多かったもやしもん。
10位はアクションシーンと感情爆発シーンのテンションの高さでsola。
しかし惜しくも選外に漏れた作品も例年ならば
ランクイン確実というものが多かった。

3 声優演技評価

一人の突出した演技よりも、集団で作品を盛り上げる
チームワークなどをより評価する方向で。
また演技力そのものもさることながら、発している魅力も重視する。

1・らき☆すた
2・おおきく振りかぶって
3・RED GARDEN
4・銀魂(07年放映ぶん)
5・コードギアス 反逆のルルーシュ
6・ef - a tale of memories.
7・天元突破グレンラガン
8・瀬戸の花嫁
9・アイドルマスターXENOGLOSSIA
10・史上最強の弟子ケンイチ

これまた難しいなー。
らきすた1位というのは少し引っかかるところもあるのだが、
演技どうこうよりもあのメンバーが喋っているということ自体が
作品の大部分を構築してしまっているという部分で勝ちかなと。
次点はおお振り。これも集団の魅力。
3位のレッドガーデンは、演技の魅力という点で突出しているものの、
それはプレスコという環境によるものが大きいのでこの位置に。
4位は放送中作品から銀魂。まあ、これについては順当。
5位にギアス。これは他の要素が目立ち過ぎて
声優の熱演があまり前面に出ないという皮肉な作品。
6位にef。他のヤンデレ系作品と比べると声優にかかる負担が段違い。
7位にグレンは低過ぎる気もするが、目立っているのが
一部メインキャストに偏っているのがマイナスに。
8位は各声優のギャグ演技の競い合いが見事な瀬戸に。
9位のアイマスは原作キャスト変更の逆風を浴びながらも
各声優がそれぞれに持ち味を最大限発揮していたように思う。
10位はとにかく聞いているだけで至福な超豪華声優陣の妙技に。

4 主題歌・劇中音楽評価

OP&EDの映像はあまり考えず、あくまで音楽を評価します。
とはいえ、人間の印象なので映像に引っ張られる部分もあり、
また映像によって音楽を活かすのがアニメなわけで、
その辺は厳密にせず決めたいと思います。

1・天元突破グレンラガン
2・らき☆すた
3・School Days
4・ひだまりスケッチ
5・ヒロイック・エイジ
6・電脳コイル
7・おおきく振りかぶって
8・ef - a tale of memories.
9・バッカーノ!
10・ぼくらの

変なランキングになってしまった、ていうかこれ
言ってるそばから映像に引っ張られた印象しかないよーな気が……。
ただ、1位から3位まではそれほど間違ってはいないと思う。
グレンとらきすたを比べればグレンが上で、
挿入歌の異常なインパクトはあれどスクイズは3位。
で、次からなのだが……ひだまり4位???
自分で入れて何なのだが、特に何がというわけでもないのに、
ひだまりを上に入れないといけない気がしてしまう。
他のシャフトアニメ、8位のefなんかの派手な曲使いと比べて
地味で目立たないのだが、その地味さが逆に良い。
5位は壮大なBGMと印象深いOP&EDテーマでエイジ。
6位もBGM、OP&EDともに完成度の高いコイル。
で、7位。かなり反則なのだが、本物のブラバンを
作中で使ってしまったおお振りをどこかに入れたかったので、
色々考えてまあ7位くらいならアリかなと。
efが8位なのはおかしい気もするのだが、
ちょっと曲にしても使い方にしてもベタ過ぎるのが……。
9位はセンス抜群なバッカーノ!。
10位はOPのインパクトだけなら07年でも屈指のぼくらの。
他の部分でぱっとしなかったのが残念。

5 独自性・作家性評価

まずは見た目の新鮮さ、斬新さを考えて、
次に中身の新鮮さ、斬新さを考えていくという順番。

1・ef - a tale of memories.
2・モノノ怪
3・さよなら絶望先生
4・RED GARDEN
5・天保異聞妖奇士
6・牙-KIBA-
7・電脳コイル
8・スカルマン
9・BLUE DROP〜天使達の戯曲〜
10・銀魂(07年放送ぶん)

例年ならば比較的すんなり決まる部門なのだが、
今回はこれも難しいかった……。
まず、シャフトアニメ二つを比べた場合、テーマ性の部分で
efが上になるというのが確定。次にモノノ怪と絶望先生を比べた場合、
どちらも過去作の焼き直し的な部分が多いものの、
モノノ怪の方がより新たな方向性を模索していると判断。
4位は見た目や制作手法の斬新さはあれど、
物語的には異能力ものだったレッドガーデン。
5位も天保という時代を切り取った斬新な試みに挑んだものの、
やっぱり異能力ものには違いなかった妖奇士。
6位の牙は逆にカードバトルものという定番ネタを
斬新な世界観設定と演出で独自色に染めていたのが印象的。
7位にコイル。もっと上でも良い気もするけど、
アイディアはともかく作り自体はむしろ王道なのでこの辺りに。
8位はサスペンス展開と独特の美意識に彩られ、
その結果大事なものを落っことしてしまったようなスカルマン。
9位は古典的な少女ドラマに現代的なテイストを混ぜ、
不思議な雰囲気を構築していたBLUE DROP。
10位は……これは内容というより番組作りの姿勢そのものを評価。
評価対象外作品では、大江戸ロケット、桃華月憚、
シグルイなんかは入ったかも知れない。
特にシグルイは確実だっただろうなー。

6 コミュニケーションツール評価

話題性と一口に言っても、ネットでの盛り上がりと世間での盛り上がりには
相当の開きがあったりするので、個人の感覚で正確な答えを出すのは不可能。
きちんと資料調べなり何なりすればかなり実体に近い情報を
掴むことは出来るかも知れない……が、そんな時間はまったくない。
なので、これはもう筆者の独断と偏見を全開にして判断させてもらいます。

1・らき☆すた
2・コードギアス 反逆のルルーシュ
3・School Days
4・天元突破グレンラガン
5・魔法少女リリカルなのはStrikerS
6・DEATH NOTE
7・さよなら絶望先生
8・ひぐらしのなく頃に解
9・こどものじかん
10・おおきく振りかぶって

1位はもう文句なく、初音ミクですね!!
……というわけで1位がランキングに入れないので、
とりあえず代わりは順当にらきすたで。
2位がギアスなのも順当。で、3位と4位なんですが、
世間での評判や紅白歌合戦にまで天元突破したことを考えれば
グレンの方が上だとは思うのだが、しかしスクイズのあの展開、
そしてあのnice boat.騒動には07年を象徴するような事象が
これでもかと詰め込まれていて、とても無視が出来ない。
5位は、作品の評判自体はガタ落ちになったのに、
何故かDVD売り上げは増加するというシリーズの底力を見せつけたなのは。
6位は原作やメディアミックスのパワーもさることながら、
アニメ単体での盛り上がりもなかなかのものだったデスノ。
7位にアニメ化決定だけでも話題騒然、OPでまた騒然の絶望先生。
8位は、前作ほどの勢いは失ったもののまだまだ人気のひぐらし。
そして9位、これはスクイズ以上に作品の話題というよりは、
作品を取り巻く環境の話題が賑やかだったこじか。
まあ、コミュニケーションツール評価という観点からは
ちょっと外れるかも知れないけど、やはり無視するわけにはいかない。
10位は評価の高い原作を丁寧にアニメ化し、
新規ファンも多く掴んだおお振り。女性向け作品としての勢いも強かった。
それと、放送継続中のジャンプアニメに関しては、
すでに話題性がどうこうという以上に人気が安定しているので、
敢えて外す方向で考えました。武装は入れたかったけど……届かなかった。
評価対象外作品だと、ナイトウィザードなんかがわりと人気だったのかな。

7 萌え・サービス描写評価

単にエロいということではなく、表現の巧緻さや大胆さ、
作品のカラーに合致しているかなど多角的に評価します。
……いや、本当に。

1・みなみけ
2・もえたん
3・School Days
4・コードギアス 反逆のルルーシュ
5・MAR〜メルヘヴン〜
6・一騎当千DragonDestiny
7・ご愁傷さま二ノ宮くん
8・ながされて藍蘭島
9・スカイガールズ
10・すもももももも〜地上最強のヨメ〜

まさかのみなみけ1位!!
色々と考えてみたのだが、テレ東規制のなかでその限界を突破し、
しかし見えそうで見えないギリギリは死守するみなみけのサービスは、
TVアニメにおける萌え描写のある種の究極なのではなかろーか、と。
バランスが絶妙というか何というか。
で、2位はそのバランスなんか知ったこっちゃねえとばかりに
無茶をしてしまったもえたん。川口敬一郎監督作品では、
5位にメルヘヴンも入っている。これもテレ東規制なんのそのな作品。
3位はスクイズ。どちらかというと直接的な風呂やプールのシーンよりも、
数々の事後を想像させるちょっとした衣服の乱れ描写などが上手かった。
4位はギアス。カレンの脱ぎっぷり揺れっぷりの印象が強いけど、
やっぱり最大のインパクトは机の角でニーナニーですね。
6位は一騎当千DD。りんしんキャラデザの肉感性は見事だったものの、
肝心のサービス描写は前作と比べると後退していた感じ。
そのぶんDVDでは色々やってたみたいだけど。
7位は二ノ宮くん。今時珍しいストレートなサービスぶりが特徴。
8位は藍蘭島。古き良きラブコメの健康的お色気描写が良く出ていた。
9位はスカガ。コスはあんなにエロいのにそれを強調しない演出が一長一短。
10位にはすもも。平野綾はブレイク後によくあんな役をやったものだ。
しかしこれもかなりの激戦だったなぁ。
グレンのヨーコ胸揺れやコイルの艶めかしい小学生の足描写、
スティグマやプリズムアークなどのパンチラ系、
らきすたやひだまりのフェチっぽさ、
他にもゼロ魔やアイマスXやら色々あったのだが、惜しくも選外。
評価対象外作品では、桃華月憚やナイトウィザードが気になる。

8 クオリティー安定度評価

作品全体を通じてのクオリティーがいかに高レベルで安定しているか。
当然のことながら、1クール作品より2クール、
2クール作品よりも3クール・4クール作品の方が評価は上がります。
とはいえ、超絶クオリティーを1クール保っているなら
そこそこで4クール安定よりも評価は上になりますね。
ま、要するに結構いい加減な判定です。

1・デルトラクエスト(07年放送ぶん)
2・精霊の守り人
3・電脳コイル
4・おおきく振りかぶって
5・らき☆すた
6・武装錬金
7・牙-KIBA-
8・天保異聞妖奇士
9・ときめきメモリアルOnlyLove
10・結界師(07年放送ぶん)

これまた意外と悩んだ。
他の超絶作画系を抑えて1位がデルトラなのは個人的には順当。
4クールほぼ破綻なくクオリティーを維持したうえに、
宝石入手回など節目節目で的確に良いアクション作画を入れてくる
クオリティーコントロールの完璧さは間違いなく07年で一番だった。
2位から4位までは接戦。コイルは総集編を繰り返したので一歩後退、
だがそれでもおお振りよりは上かな……という相当に微妙な判定。
5位は京アニクオリティーを大らかに使ったらきすた。
6位はジーベックの底力を見せてくれた武装錬金。
7位は4クールを支え切った牙。
8位の妖奇士はもっと上でも良さそうだが、4クール予定だったのが
2クールになったという事情を考えると後半の出来には補正が入る。
9位にはときメモを入れてみた。06年のキャベツの教訓なのか、
07年は恋愛アニメのクオリティーが押し並べて高かったが、
そのなかでも2クールを安定させたときメモが一つ抜け出ているかなと。
10位は安定してスピーディーでキレのあるアクションを
提供し続けて……それがまったく報われていない結界師に。
評価対象外作品では、たぶんKANONが入ったはず。

9 キャラクター魅力評価

これは相変わらず筆者の独断で決めるしかないのですが、
基本的に原作付き作品はその作品がキャラを作ったわけではないので
評価は厳しくなります。ただし声優の演技やアニメ独自の演出で
そのキャラの魅力を大きく引き上げていると判断される場合は
その限りではないということで。

1・コードギアス 反逆のルルーシュ
2・天元突破グレンラガン
3・らき☆すた
4・アイドルマスターXENOGLOSSIA
5・魔法少女リリカルなのはStrikerS
6・DARKER THAN BLACK黒の契約者
7・電脳コイル
8・キスダム-ENGAGE planet-
9・スカイガールズ
10・セイントオクトーバー

ギアスとグレンは鉄板。キャラ数の多さでギアスに軍配。
3位には原作付きとはいえ、声優と演出で魅力を増したという点では
他の追随を許さないらきすたを入れることに。
で、次からはかなり悩んだのだが、4位はアイマス。
これはアレンジされた原作キャラというよりは
盗撮アイドルオタロボット、インベルに対しての評価です。
5位はなのはSS。スバル達機動六課よりは
クアットロなど敵キャラの印象が強かったなぁ。
6位はダーカー、黒と銀がキャラ的に弱かったのに対して、
黄や猫や探偵コンビといったサブキャラの皆さんが元気だった。
7位にコイル。後半、ヤサコとイサコに集中してしまって
魅力的なサブキャラ勢が空気化してしまったのが残念。
8位にキスダム。スピードの人とか虐殺ロキさんとかブチキレ七生とか
不死身のイエラとか、ネタ的に素敵なキャラが多かった。
9位と10位はKONAMIアニメから。
見た目イロモノながら丁寧にキャラ立てされていたのが好印象。
評価対象外作品では、ナイトウィザードは上位に食い込んだかも。

10 爆発度評価

これは毎度のことながら、魂の赴くままに決めます。
とはいえ07年は結構無茶している作品が多かったんで、
いつものように簡単には決まらないかも……。

1・銀魂(07年放送ぶん)
2・School Days
3・ef - a tale of memories.
4・Myself;Yourself
5・瀬戸の花嫁
6・シャイニング・ティアーズ・クロス・ウィンド
7・がくえんゆーとぴあ まなびストレート!
8・らき☆すた
9・げんしけん2
10・牙-KIBA-

銀魂の1位は揺るがない。こればっかりは他にない。
そして、2位から4位までは07年を席捲した恋愛ヤンデレ作品がゲット。
efとマイユアは比べた場合、展開の爆発度ではマイユアだが、
efには映像演出に圧倒的な爆発力があったのでそっちを優先。
5位は瀬戸花。玄田哲章の女装演技が忘れられない……!!
6位は数々の超演出&超展開で視聴者を唖然とさせ続けたシャイティア。
7位はちょっと悩んだのだが、王道を歩いているように見せて
肝心なところで視聴者置き去りにする演出に走るまなびを。
8位はらきすた。これは本編よりらっきーちゃんねるとEDの影響が大。
9位はBLネタの異様なまでの完成度でげんしけん2。
10位には大河ドラマのなかで時折強烈な展開を見せた牙に。
しかし、他にも入れたいものは結構あったなぁ。
評価外作品だと、大江戸ロケットや桃華月憚、 そしてカブトボーグが入りそう。

集計結果発表へ

06年に続いて、「地味な佳作」が点を取れていないなぁ。
ぽてまよとかエル・カザドとか、確かにどの部門にも入りそうもないのだが
個人的には筆者は好きだぞ!! こういう作品を救済するような
新たな評価制度を考えた方が良いのだろうか……?
しかし、今はともかく07年の集計だ。
今回は結構一部に点が重なっているので上位は読みやすいが、
そのぶん細かな順位がわかりにくい。

07年TVアニメ感想総評 結果発表はこちら!!