3月(下)
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3/31(水)

NARUTO

☆我愛羅とナルトの心象対比演出は面白かった。
我愛羅とナルトのセリフからは、子供が自分を表現する為に
必死で難しい言葉を使っているような痛々しい感じを受ける。
原作では感じなかったことなので、声優による演技の力だろう。

(TVK)BURN−UP SCRANBLE(終)

☆バカアニメで終わって欲しかったのだが、
シリアスさを引っ張ったまま終了。ちょっと残念。
ストーリーにそれほど観るべきところはなかったが、
肉感的なキャラデザとそれを使ったアクション描写は目を惹いた。
B級お色気アクション作品としては、申し分ない出来だと思う。

マリア様がみてる(終)

◎みんなが平気で抱き合ったり修羅場ったりしている中、
あくまでプラトニックな佑巳と祥子様の美しい関係が際立つような。
ま、抱き合ったり修羅場ったりの関係も非常によろしいんですが。

☆終わった感じがまるでない最終回。
実際「明日も逢える」と言っているので、
恐らく第二期製作が決定したんでこういう形にしたのだろう。
視聴者としても、まったく観足りないので続編の早期放送を望む。

☆ところで、「原作の方が面白い」という意見をよく見かけるが、
原作再現に務めるアニメというのは大抵そういう評価をされ、
結果原作の売り上げを伸ばすので、この作品的にはそれでいいのだと思う。
「結構面白いんだけど、原作の方が面白いそうだから買ってみようか」と
思わせるアニメって、意外とバランスが絶妙だったりするものだ。

十兵衛ちゃん2〜シベリア柳生の逆襲〜(終)

◎ニ体合体ッ!!――真・二代目柳生十兵衛完成ッ!!!!
相変わらずの凄い剣戟作画に、いきなりの合体。
そして前作と同じく幽霊との感動のお別れエンドと盛り上げは超一級。
やっぱり大地監督は、最高潮を演出する手腕は当代随一だ。

☆ただし、この作品全体の評価となるとちょっと考えざるを得ない。
一体この作品は誰に何を伝えたかったのか、見せたかったのか?
筆者には、大地監督が自分自身に、
自分が望むものを見せたかったのだとしか思えない。
勿論、自分が面白いと思うものを提供するのはクリエイターとして当然だ。
だがそこで、お客さんに対する謙虚な姿勢を欠いたらプロじゃないと思う。
過去の実績と築き上げた人脈をフル動員して、
スーパーアニメーターをかき集め作られた超絶作画に、
凄いと感動しつつ、どこか傲慢な態度を感じるのは筆者だけか?
この作画は何の為に必要なんだ? 誰を喜ばせる為のものなんだ?
自分の好きな役者を呼んで声優やらせたり、
脚本間に合ってないだのと予告で言い訳してみたり、
それは(困ったことに)面白いことは面白いんだけど、
その面白さは一体どこからどこに向かってのものなんだ?
結論として、この作品は面白い。面白いが、視聴者を向いていない。
そもそも視聴者を――前作のファンを向いていたのなら、
この作品は作られていない。小西寛子と堀江由衣は違うんだよ……。

☆大体、大地監督HPで最近のアニメ界への苦言や未来への危機感を
あれだけ言っていたのに、何で作ったのが「2」なんだろう?
「レジェンズ」はどうなるのかな……?

3/30(火)

(OVA)王ドロボウJING in Seventh Heaven<3>

☆何かよくわからないままに終わった印象。
OVA全三巻もかけてやるほどのネタでもなかったような……。

まぶらほ

☆思い出の少女は結局、夕菜なのか千早なのか?
どちらにしろ、思い出にすがる千早をポジティブ全開な夕菜が
打ち負かし灰を戻すも、結局記憶は何故か元通り……なんだろうな。
記憶が消えて終わったら、結構面白いことになりそうなんだけど。

わがままフェアリーミルモでポン! ごおるでん(終)

◎「ごおるでん」のみならず、第一期からの流れを受けた完全最終回。
ここまでしっかり終わらせるとは意外……というかこのあと
「わんだほう」が始まるのにここまで終わらせちゃっていいのか?
出し惜しみをしない姿勢は素晴らしいんだけど、続編に一抹の不安が……。

☆沙織とアクミがいなくなるのは寂しいが、
そのせいで割り食って出番の減ってた日高さん&ヤシチが
もう一度ライバルらしくなってくれることを期待。

ごくせん(終)

☆第一話と最終回しか観なかったのだが、
それだけで充分観たような気になるな……。
よく言えば、丁寧で安定した作品だったってことなんだろう。
しかしこういうドラマがヒットしたあとにアニメ化された作品というのは、
どうしても熱心に追いかけようという気が起きない。何故だろう?

攻殻機動隊S.A.C

♪自我に目覚めたタチコマ達のお喋り。
ああ萌える、タチコマ最高。一台譲ってくれ。

☆ロボットに自我が目覚めるとどうなるのか、
その結果どんなことが考えられるのかという
シミュレーションにもなっていて、なかなか興味深い。
ロボットが進化した結果、人間に危険視されるというのは
SFの定番だが、どうしてもロボットの方に感情移入してしまうのは
アトム以降の日本人の伝統だろうか?

◆専用機には角付けるなんてデータ、どこで覚えたんだタチコマ?
あの時代にもガンダムあるのか?

3/29(月)

(映画)海のトリトン

・劇場公開されたのは前編だけらしい。

☆富野由悠季(当時は善幸)演出による初めてのTVアニメシリーズ。
同じことを初代鉄腕アトム「青騎士編」でも思ったのだが、
当時から富野監督は富野監督なんだよなぁ。
基本的には手塚原作による健やかな少年冒険ものでありながら、
妙にトリトンが生意気でエキセントリックな行動に走りがちだったり、
最後に「実はトリトンは虐殺犯だ」と大ドンデン返しをかまして
鬱エンドにしてみたり、本当に「三つ子の富野百まで」といった感じ。
このトリトンのラストで、日本のアニメは新たな一歩を踏み出したという
評価もあり、今観るとなかなかに意義深い作品。

(OVA)王ドロボウJING in Seventh Heaven<2>

・タイトルを正式なものに直しました。

☆過去の夢を観るという形での、ジンとキールの出逢い編。
よく理解出来なかったのだが、誘拐された少女達が卵を抱えていたってことは、
キールはあの植物お化け達が生み出した存在なのか?
キールロワイヤルが撃てるのはジンの右腕の能力?
つまり母の遺した銃でなくても、力が込められれば何でもよかったと?
雰囲気は凄くよかったんだが、ちょっと考え出すと混乱してしまう。
ま、あくまで夢なんだから深く考えるな、ということだろうか。

コロッケ!(終)

☆ウードン習得。で、冒険はこれからだエンド。
とはいえすぐに続編始まるんだけど。

(TVK)ヒットをねらえ!

「未成年にクルマを運転させ、人を轢き殺そうとするなんて言語道断」
そりゃそーだ。
初見の時思ったコスプレイヤーへの突っ込みどころが、
ことごとくスタッフの計算のうちだったことが明らかになってきた。
すっかり引っ掛かって文句ばかり書いてた身としては悔しくもあるが、
それ以上に見事に騙してくれたことへの快感が大きい。

ガングレイヴ(終)

「お前を撃つなんて……出来ないよ」
最期の最期に、ブランドンはハリーを選んでしまった。
結局ハリーを裏切れなかった。裏切れるわけはなかった。
そして、ハリーもまた、ブランドンを裏切れはしなかったのだ。
決着の形に、過去の清算でも感情のぶつかり合いでもなく、
変わらぬ友情の確認を持ってくる。美しい。清々しい。物悲しい。

☆ラストシーン、ミカのセリフと表情からして、
ブランドン――もといグレイヴが生きているのは確実だろう。
これを「ゲームで続編があるから殺せなかったんだ」と
斜に構えた観方をしてしまうと、すっきりしない。
しかし物語の流れとして、よく考えれば納得は出来る。
つまりハリーはブランドンを敢えて撃たなかったんだろう。
自分を撃てないと言うブランドンに仇を取らせて、
尚且つ昔と逆に今度は自分が撃たないことで友情の証を立てた、と。
初めて逢った頃からブランドンを引っ張ってきたハリーの、
それが最期の導きだったのかも知れない。
しかし、ブランドン・ヒートはあの瞬間確かに死んだはずだ。
残ったのはグレイヴ。大切なものを守る為、
この世をさまよう破壊の死神、ビヨンド・ザ・グレイヴ……。

☆そういえば、ゲーム版ではネクロライズされたダディやマリアが
出てきたらしいが、結局出てこなかった。
ダディをネクロライズ化したような伏線は張られていたので、
最初はやる気だったんだろうが、話を進めていくうちに不要と判断されたんだろう。
ブランドンがハリーを捨て切れなかったというラストは、
スタッフがハリーを悪役に出来なかったことの現れなのかも知れない。
ともかく、スタッフの皆様、お疲れ様でした。

クロノクルセイド

◎ギャグ、アズ萌え、キス、急展開。
ギャグやってラブやってちょっとシリアス、というバランスが
この作品には一番合っていると思えてならない。
これからシリアス一辺倒になりそうなので、少し不安。

3/28(日)

おもいっきり科学アドベンチャー そーなんだ!(終)

☆ウイルスを駆除して現実に帰還。
結局最期まで「教育アニメ」の域を出ず
まともなドラマ作りがされなかったのが残念。
キャラのキャッチーさや細部に潜む「そっち方向」の匂いに
過剰に期待し過ぎた。スタッフはあくまで真面目に
児童向け教育アニメを作っていたのだ。
それは正しいことなので、文句は言えない。
まあ、最期の最期に女の子全員集合カットを仕込んでる辺り、
スタッフも本心では「そっち」に振りたかったのかも知れないが。

ふたりはプリキュア

☆前回のケンカを経て、二人がすっかり仲良くなっている様子が微笑ましい。
メップルとの出逢いに想いを馳せ、「これからも出逢っちゃうのかな」と
複雑な心理を覗かせるなぎさの姿に、この作品が着実に化けてきたのを感じた。

ソニックX(終)

・ほとんど観ていなかったので、最終回のみの印象感想。

「このままじゃ、バカになっちゃうからぁ!!」
ソニックのあのキャラで、情念とエロス爆発の告白シーン……。
これまでちゃんと観ていなかったことを後悔させる、
情感こもった最終回。告白シーンと回想シーンに、
いきなり小田和正の歌が流れるのに驚いた。
つーか子供向けアニメの演出じゃないだろそれは。
ラストの、数年後のシーンから入って別れのシーンを
「少年の日の思い出」として回想する、という構成は上手い。
一年間真面目に見続けていたら、涙腺直撃されたかも。

金色のガッシュベル!!

☆ラウザルク、何かショボい……。
もっとこう、界王拳みたいにグワングワン
オーラが吹き出すようなの期待してたんだが……。

ポポロクロイス(終)

・最終回と数話のみでの印象感想。

☆良質な作品としてまとまったんだな、という印象。
さすがにちゃんと観てないと、ストーリーに関してはどうこう言えない。

アストロボーイ・鉄腕アトム(終)

◎息子に拒絶され、恐れ、支配しようとあがく天馬博士。
そんな父親を嫌い、否定し、反抗するアトム。
この二人の関係はそのまま人間とロボットの関係である。
天馬は最期にアトムに全てを託し消えようとし、
アトムはそんな天馬を初めて愛情と共に抱き締める。
人間とロボットという壮大なテーマと、天馬とアトムという
極めて私的な物語とを見事にシンクロさせた決着。
多少の不満点はあれど、一年間維持し続けた高いクオリティーと、
辿り着いた場所の確かさは、素直に素晴らしいと思える。

☆二十一世紀に作られる「鉄腕アトム」という重過ぎる重責を、
この作品は身体を張って担い、きちんと役目を果たしてくれた。
「ロボット」「人種差別」「親子関係」などなどの内的なテーマのみならず、
「TVアニメの在り方」「海外展開」「キャラクタービジネス」などの
初代アトムから始まった様々なものに、一定の答えを出したことは賞賛に値する。
この先も必ず、「全てはアトムから始まった」との言葉は
使われ続けるだろう。だがその「アトム」という言葉の中に、
これからはこの「アストロボーイ・鉄腕アトム」も含まれる。そんな気がする。

デ・ジ・キャラットにょ(終)

・最終回しか観てない……どころではなく、
結局エンディングしか観られなかった……。

ONE PIECE

・二話連続放送。

☆「神殺し」はよくて「蛇を殺した」は「倒した」に
言い直さなきゃ駄目ってのは、どう考えてもおかしいと思う。

(TVK)MEZZO(終)

☆最終回は第一話以来のアクション回で満足。
ただ、出来ることなら全話通してこのクオリティでいて欲しかった。
第一話感想で「目指すは超A級のB級作品」と書いたが、
結局ただのB級作品になってしまって非常に残念。

3/27(土)

幻影闘士バストフレモン(終)

・真面目に観てなかったんで、最終回含む数話のみでの印象感想。

☆描いているのは、日本での八十年代的な終末思想的世界観。
確か製作当時、韓国は経済好調で日本の八十年代バブル期と
似たような状況だったと思う。なので、世相を反映した世界観なのだろう。
しかしその世界観に対する批判精神、テーマの熟考が足りていない気がする。
この題材ならばもっと深いところまで切り込めるだろうに、
そういう攻めの姿勢が見られない。この作品は韓国においては
「野心作」と呼ばれる部類のものだろうから、余計に不思議。
まだアニメでどこまでやっていいのか、判断しかねているように感じる。

☆作画に関しては、「土壌がないのに無理に作物育てるな」と言いたい。
マンガ的記号表現というものが、根本的にわかってない気がしてならない。

マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ(終)

・最終回……のはずだが、新シリーズにそのまま繋がっている為、
最終回という感覚はほとんどない。

☆ガイトの話が中心で、るちあの正体にカイトが気付くという
一年間引っ張ってきた本題が横に置かれてしまった印象。
それは新シリーズでやるからいいということか?

◆結局、ユーリとヒッポの恋愛話って何だったんだろう……?

ふたつのスピカ(終)

☆ライオンさん消滅エンド。
原作があることだし、話数的にも中途半端なので
普通にこれからも続いていく感じで終わるんだろうと予想していた為、
きっちりライオンさんを成仏させたスタッフの判断には驚いた。
テーマ的には正しい。その点、監督以下スタッフはよく決断したと思う。
しかし、物語的にはまだ途中なのにいきなり強制終了されたようで、
やはり打ち切り感が拭えない。

カレイドスター(終)

天使の エロい レオタード
感動のラストステージ、ついにそらの天使の技が発動した瞬間――
「ストリップかよ!!」と突っ込んでしまった自分が嫌だ……。
いやけど、あの衣装は凄過ぎるだろー。
絶対に観客の中にも、技より肉体に感動してしまった奴が相当いたはずだ。
そして、それは間違いではない。
生命力の喚起、溢れ出る生(性)のイメージこそがステージの本質なのだ!!
たぶんスタッフもそういう言い訳深遠なテーマを掲げて
作画していたに違いない。この作品のエロスは必然なんだよっ!!

◎ま、そんなこんなで感動の最終回。
本当に、まったく期待せず観た第一話に衝撃を受けて以来、
毎週追い続けてきた甲斐があったというもの。
視聴者(観客)の期待にここまで応えてくれる作品も最近では珍しい。
捨てキャラ一切なし、これまでのエピソード全てをきちんと拾い上げ、
一年間の集大成をあらゆる意味で成し遂げてくれた。
しかし、メイドさんの決意まで拾ったのには正直驚いた……。

☆「プリンセスチュチュ」では、どちらかというと
ダウナーな方向に演劇という題材を使った佐藤監督だったが、
今回それを反省材料としたのか、とにかく前向き・熱血・青春ど真ん中な
演劇アニメを作り上げてしまった。
この作品、脚本・演出・作画などあらゆるものに恵まれていたが、
第一には題材の切り口の素晴らしさがあったことは言うまでもない。
今改めて思うと、奇跡的な設定の上手さだ。

☆ただし、傑作なのは間違いないのだが、
放送時間のことや何やらで、本来ターゲットとしていた
女子児童に届いたのかというと、かなり怪しい。
せっかくの傑作だったのに、届くべきところに届かないという事態は残念。

無限戦記ポトリス(終)

◆結局ユウマって何者だったんだ……?
人間の世界に戻るとかそういうオチがまったくない辺り、
潔いというか何というか……。

☆当初、どうしてくれようかと他人事ながら気が気じゃなかった
キャラデザの問題は、後期にはかなり改善されていた。
韓国スタッフが成長したのか、日本スタッフが命を削ったのか……。

鋼の錬金術師

◎ヒューズ中佐、二階級特進……。
撃たれてから葬式までが早過ぎる気もしたが、
エドが幻影を見るところで、どうというわけではないのだが、妙に納得した。
死に際に長々と回想を挟んで、死を最大限に盛り上げるような真似は
この作品はしないんだな。死ぬ人は、あっさりと死ぬ。まるで現実のように。

☆こういう「いいキャラ」を殺すという判断が出来るのが、
この作品の強みなんだろうなぁ……。

(映画)クレヨンしんちゃん
嵐を呼ぶ! 栄光のヤキニクロード

・K−1に気を取られながらの視聴だったので、詳しいことは書けません。

☆「オトナ帝国」「戦国大合戦」と大掛かりな話が続いたあと、
監督も交代して多少スケールの落ちた話となった。何せ舞台が熱海……。
ただし熱海の描写は相当に気合が入っている。
アクションも質は落ちておらず、非常に小気味いい。
ただやはり、前ニ作で極限までいってしまったこともあって、
テーマやストーリーは定番の範囲で落ちついている。無論悪くはないが。

(TVK)京極夏彦 巷説百物語(終)

☆これまで、地上波の限界に挑むかのような
際どいテーマの話が幾つかあったが、最終回もまた凄い。
無残絵に似せた女性への拷問なんて、よく描いたもんだ……。
最終的に、ホラー作品というよりは、もっと文芸色の強い仕上がりになった。
それは京極夏彦の原作に忠実だったということだろう。
観るべきところは非常に多かった。

(TVK)光の水のダフネ

☆マイアの過去。
悪くはないんだけど、シリアスだと物足りなく感じるのは
この作品の持つバカバカしさに、すっかり汚染されてしまったからか……。

銀河鉄道物語

・再放送ではなく、ようやく本編の続き。三話連続放送。

◎一話目――ブルース、チンピラに撃たれ死亡!!
二話目――隊長解任!! シリウス小隊解散!!
三話目――ルイ、宇宙に投げ出され死亡!? 隊長復活!!
……いやはや凄い流れだ。一話ずつでも相当濃いのに、三連続……。
ブルースがチンピラに撃たれて死ぬとはなぁ。
らしいといえば、らしい最期だけど。子安武人の芝居は絶品。
そして、ブルース死亡から怒涛の鬱展開で畳み掛け、
最後に主題歌と共に隊長復活で一気に盛り返す構成の熱さたるや只事ではない。

☆ルイ、さすがにあれで終わりとは思えないのだが、
ラスト二話をどうまとめる気なんだろうか。
そして何より……フジはラスト二話を放送してくれるのだろうか?

3/26(金)

(OVA)王ドロボウJING in Seventh Heaven<1>

・OVAによる続編を最終刊発売前に全話放送。

☆脈絡なく現れては消える夢世界の情景を、
JINGらしい作画でよく表現している。
しかしそれが映像的快感や物語的面白さにまで
繋がっていないのが惜しい。次回以降に期待。

(TVK)みさきクロニクル(終)

☆ハッピーエンド……なのかこれは???
正直に言うと、ちょっと感動したのである。
しかしながら、一体何に感動したんだかさっぱりわからない。
ヒネて解釈すれば、結局訳のわからないままだった物語を、
最期に感動的な雰囲気作りをしてごまかして逃げた、とも言える。
だがそういう言い方だけでは済まされない、真摯な姿勢を感じるのも事実。
総括するのが非常にむずかしい。
独自の価値観を貫き通した結果、それなりに普遍性のある場所へ
到達してみせた、とでも言えばいいのか……。

◆ちなみに、本来のものではないだろうが、一番わかりやすい解釈。
これはライアー・エルティアナの時間と世界と性差を超えた恋物語である!!
結婚するまで死ねるか、と言いながら男を近付けずにいたライアー。
ある日一人の少女が自分の部下としてやってくる。
トロくてドジなその娘に振り回されながらも、どこか惹かれていくライアー。
やがて、事態が過酷な運命を迎えるにあたりその想いは
部下へのそれを超えた女同士の友情へ、そしてその先へと加速する!!
ついに、彼女のことを知る者が自分以外にいないとなった時、
ライアーの中で彼女の存在は「永遠の恋人」にまで押し上がった。
故にライアーは六十年もの月日、彼女を想い続けたのだ。
そしてその想いは叶った……。感動の百合エンド!!
つまり、この最終回はライアー視点ではハッピーエンドなのだ、ということで。

3/25(木)

冒険遊記プラスターワールド(終)

☆ジャネーンを倒してハッピーエンド。
「さよなら」とサブタイトルにあるから、
トウマとビートマの別れがあるのかと思ったが、
タンキューがプラストギアをあっさり直してくれて
世界の行き来は自由なままだった。ちょっと残念。
この作品、熱血で真っ直ぐでかなりいい出来だったんだけど、
初期にはもっと深いテーマ性を追求しそうな匂いを
漂わせていただけに、少し勿体なかったという感覚がある。

☆1・2クールはマイナスター編。
3クール目はトレジャーワールド編。
4クール目にはジャネーン編と、
一年のわりには盛り沢山な内容だった。
キャラ数も多かったが、最終回で結構な数のキャラを
きちんとフォローしてくれたのは嬉しかった。
特にペットに食われたアメドムチ。まだ生きてたのね……。

最遊記REROAD(終)

☆カミサマ倒して旅再開。
続編「ガンロック」にこのまま続く為、終わった感じはあまりしない。
カミサマのキャラや演出を、もっと掘り下げられた気もするなぁ。

無人惑星サヴァイヴ

◎妄想全開にしてハワードと同列扱いされるシャアラに爆笑。
雪崩に合って白髪になったハワードを見て、何の迷いもなく
「どうやら大丈夫そうね」と言い切るルナに爆笑。
そしてそのまま白髪状態で作業続けてるハワードに爆笑。
アダムとパグゥの別れを描く感動のエピソードのはずなのに、
何故がギャグ描写が絶好調だった。

(TVK)超重神グラヴィオンツヴァイ(終)

☆うわあああっ!! あと一話!! あと一話欲しかった!!
アルティメットグラヴィオン登場で引いて、最終回でたっぷりと
最終決戦とエピローグをやってくれたらなぁ……全十二話がネックだったか。
詰め込み過ぎて、消化不良。
とりあえず、主人公はサンドマンだということはよくわかった。
次点がエイジだな。斗牙はほんと、叫んでるだけだった……。

☆第一期からまとめて考えてみると、
この作品の縦軸はサンドマンの贖罪の物語、
横軸がグランナイツの友情の物語だったことがわかる。
ただ、初めは逆だったと思うんだよな。
グランナイツの友情がメインで、サンドマンの話は
あくまで背景だったはず。第一期はそういう作りになっている。
第二期製作に当たって、完全に監督以下スタッフの想いが
サンドマンに行っちゃったんだろうなぁ。まあ、気持ちはわかる。
しかし第一期の主題歌である「嘆きのロザリオ」はサンドマンの、
第二期の「紅の牙」はグランナイツのテーマを表わしているのが面白い。
主題歌と内容が逆転している格好だが、これによって
分裂しそうな二つの物語が一本に繋がっているように感じる。
つまり最終的にこの作品は「サンドマンをグランナイツが救い出す話」
として終わる、と。
結局この作品が描いたのは、世界を救うという大きなことではなく、
極めて私的な人間関係の回復だったように思う。
七十年代的な熱血ロボットアニメを志向しながらも、
やっぱりエヴァ以降の流れに落ちつくという構図は興味深い。

◎まあそんな深読みするべき作品でもなかったけど。
メイドとロボとサンドマン様が見られただけで充分だ。
しかし、サンドマンは幸せになったようだが
グランナイツの人間関係は結局どうなったんだろう?
最終回でエイジ×リィルが再び浮上してきてしまい、
更に同級生の娘もエイジに熱上げっぱなし。
琉奈の入り込む余地を削りまくって終わることないだろうに。

魁!! クロマティ高校(終)

女装マリみて最終回。
まさかこんな真似して終わるなんて……。
オリキャラ挿入にしろ佐藤竜雄にしろ、悪ふざけしまくりだな。
いろんな意味で、こんなことしていいんだろうか?
メカ沢新一姫にネコミミが付いてる辺りの芸の細かさは大好きだが。

☆ま、ともかくあの原作をよくもまぁアニメ化したもんだと思う。
それだけで見事、偉業達成だ。

エリア88(終)

☆戦いは続く、エンド。
花嫁姿で駆け出したはいいが、あの恋人さん
すぐに捕まって結局結婚させられちゃいそうな気がするんだけど。
無理矢理にまとめた感じだが、仕方のないところではあるか。
原作にも戦闘機にも詳しくないので、ファンの怒りはよくわからないが、
ドラマ部分はそう悪い作品ではなかったと思う。

3/24(水)

テニスの王子様

◆さなだ「くらえ! コートばくはつショットだーっ!!」
アナウンサー「さなだ くんの すごいショットが さくれつーっ!!」
えちぜん「まだまだ だね!!」
アナウンサー「えちぜん くんの サイクロンだーっ!!」
さなだ「ぐわああああーっ!!」
アナウンサー「さなだ くん ふっとばされたーっ!!」

◎スタッフ、無茶し過ぎ。
ラスト五分までは比較的普通だったので余計に衝撃的だった。
それでも、真田が太陽を背負ってコートが爆発するまでは
まだ予想の範囲内だったのだが、まさかそのあとリョーマの新技で
真田が地平の彼方まで吹っ飛ばされるとは……!!
あそこまで開き直った演出されると、もう感動するしかない。

NARUTO

☆色っぽいなー、夜叉丸。
中性的な保志声は、確かに合っている。

◆絵コンテがアミノテツローだったのだが、
クレジットが「アミノテツロ」になってたのは
単なるミスなのか? 変名……にはなってないしなぁ。

(TVK)BURN−UP SCRANBLE

☆アクションは結構いい出来だったと思う。
ただそれと、腐敗と陰謀にまみれた警察組織の描写、
倒した隊長をSM縛りで放置する演出などが
まったく噛み合ってなくてどうにも座りが悪い。
一つ一つの素材は悪くないのに、同じ鍋にぶち込んで
わざわざゲテモノ化させているような印象を受ける。

マリア様がみてる

◎世間知らずな祥子様とデート。
女同士でデート、ということに対して
もはや議論が起こるべくもなく常識化されている世界がまず凄い。
祥子様のお嬢様ぶりを始め、嫉妬の炎に身を焦がす由乃、
陰謀を巡らす写真部メガネコンビ、まるで合わないカニーナと志摩子など、
各キャラがとにかく魅力的に動いている。

☆それにしても……最終回に向け予告のハジケ方が頂点に達したなー。
この作品で一番意外だったのが、予告で遊んだことだ。
原作に忠実にというのがコンセプトな中で、
何で予告だけここまで無茶することが許されたんだろう?
いつの間にか欠かせない要素になってしまったので、
第二期でもこのノリは変えないで欲しい。

十兵衛ちゃん2〜シベリア柳生の逆襲〜

☆迷いを払い、無刀取りの境地に至り、抱き合う二人の十兵衛。
感動の歌に乗せた、素晴らしき百合エンド――とその時!!
謎のCGからラスボス出現!! 唐突にラストバトルに突入!!
……かなり無理矢理だが、仕方ないといえば仕方ないのか。
自由とフリーシャの和解は、そこに至る過程に
やはり違和感はあるのだが、盛り上げる演出は一級品。
冒頭のアクションも、そこまでやる意味がどこにあるのかと、
本質的な価値を見失っているような気はするのだが、
凄まじい出来であることは確かだ。
つまり個々のスタッフの仕事が凄過ぎるもので、
全体の違和感が帳消しになってしまうんだよな……。
けどこれ、非常に危険な状態だとも思う。

3/23(火)

(TVSP)機動戦士ガンダムSEED
スペシャルエディション「虚空の戦場」<後編>

☆キラの露出度アップ。
カガリの露出度アップ――というか全裸追加。
何てわかりやすい追加シーン選択なんだ……。

☆各話を素直に繋げていた前編に対し、
後編はエピソードを一部前後させたりフラッシュバック風に
織り込んだりと、多少凝った構成になっている。
キラとフレイの一夜と、キラがバーサーカー化する戦闘を
織り交ぜながらTMレボリューションの新曲に乗せて
駆け抜けるように描写するシーンが最大の見せ場。

◆今回は「哀・戦士編」ならぬ「狂・フレイ編」。
だというのに何故「昨夜はキラの部屋にいたんだから!!」が
カットされているんだ!? そこだけどうしても納得出来ない。
ある意味虎さんとの戦いよりストーリー的にも重要だろ……。

・物凄い中途半端なところで何の説明もなく終わっているが、
これもしかして再放送に合わせた総集編なんだろうか?
そう考えると砂漠編までなのも納得。
ということは半年後くらいに第二弾? 映画にはしないんだろうか?

わがままフェアリーミルモでポン! ごおるでん

◎ゴールデン沙織の恋する乙女心の前に、ダァク消滅。
「恋」というもはや忘れかけていたこの作品のメインテーマに
最後に合わせてきたのには、驚きと共に大感動。
そうか、ごおるでんは沙織の恋の物語だったんだな……。

◆ミルモ達が消えてしまって、次回最終回。
けど、その前に「わんだほう」の予告しちゃったら意味ないような。

攻殻機動隊S.A.C

♪メイドロボが無茶苦茶に破壊される描写に
独特のフェチっぽさがあって素晴らしい。

PEACE MAKER鐡(終)

☆みんなで花火を見てハッピーエンド。
とはいえ、新撰組がハッピーなのはこの段階まで。
それを知っているとこの幸せな状況も見ていて辛い。
この先ハードに続いていく原作もあるわけで、
敢えて幸せなまま終わったのはスタッフの意思ある判断だろう。

☆原作再現部分は非常に良質。作画も演出も声優もよかった。
が、だからこの作品を手放しで褒められるかと言うとそうでもない。
理由は勿論、あの変な公家おじゃると変身偽沖田である。
結局何だったんだあれは? 何の意味があって
あんな訳のわからないオリジナル要素を追加しちゃったんだ?
つまり「歴史もの」として行くんだという覚悟が
決め切れなかったんだろうなぁ……。
企画段階でヘタレたことが大きな傷として残ってしまった。残念。

3/22(月)

(TVSP)機動戦士ガンダムSEED
スペシャルエディション「虚空の戦場」<前編>

・第一話からラクス返還までを新カット追加で編集。
二話で全話ぶん総集するのかと思っていたのだが、
どうも次回も砂漠編までらしい。
後半はまた別の機会にやるのだろうか?

☆新カット追加によってどうなったかといえば、
フレイの萌え度アップ。
ラクスの電波度アップ。
アスランの露出度アップ。
――くらいでどういう意図で追加してんだかよくわからん。
要するにサービス重視か?
むしろ感心……というか考えさせられたのが編集の繋ぎ方。
四十五分でしっかりとまとめられている。
つまり、元々四十五分くらいで充分な内容しかなかった、
という感じもしないではない。
しかし、コンパクトにまとめられたおかげで、
きちんと面白さは伝わる。初見の人にはよかったのではないか。

(TVK)ヒットをねらえ!

◎主演女優、エロ衣装にブチキレ!!
やっぱそうなるよなぁ……。
コスプレイヤー三話&四話において、
キャラ達が何故二手に分かれていたのかの内幕を描くのだが、
コスプレイヤーを思い出しながら見ると本当に面白い。
しかもそのあとちゃんと再放送があるという仕込みのよさ。
この二作(次回作も合わせれば三つになる)合わせて見ると
楽しみが増幅していくという仕掛けは、非常に野心的。
コスプレイヤーの評価も上がっていく。

ガングレイヴ

◎全てをなくした男の想いは、過ぎ去りし青春の日々へ……。
あの頃、何を間違えたというのだろう。
何が間違っていたなどと言えるのだろう。
あまりにもせつなく、むなしく、はかない。
それでも男は、己の人生に決着を付けねばならない……。

☆今度こそ、迷いなく引き金を引くブランドン。
しかし銃は弾切れ、思わず両者からこぼれる笑い。
偶然が生み出してくれた一瞬の和解。
あの瞬間、二人が何を想ったのか。
何やってんだろうとか、何でこんなことにとか、
それでも二人また逢えて嬉しいとか、逆に哀しいとか、
色々と浮かんでは消えて、結局笑いにしかならなかったのか。
ともかくそんなことを視聴者に想起させずにはおれない
脚本と演出の素晴らしさに感謝。

クロノクルセイド

☆悪魔同士で超バトル。バトルシーンの出来は非常に爽快。
ただ、脚本的に爽快に感じさせちゃマズいような気もする。
脚本的には重苦しさや絶望感が必要なのだが、
演出は絵的に燃えるアクションを指向している。
その乖離が少し残念。面白けりゃそれでいいと言えばそれまでだが。

3/21(日)

ふたりはプリキュア

◎序盤最大のイベント、二人の喧嘩と仲直り。
脚本・演出に文句なし。五十嵐卓也演出なのもあるが、
今回初めて「どれみ」や「ナージャ」の後番らしさが見られた。
この作品の持つ異質さと、先達からの伝統が融合すれば
かなり面白い化学反応が起こりそうな気がする。
そういう意味で、今回はまだ萌芽に過ぎない、と思う。

☆ほのかが気を回し、なぎさが反発。
次に、なぎさの方は立ち直り早くて仲直りしようとするが、
今度はほのかが気を回し過ぎて反発――という流れが
二人の決定的に「合わない」感じを出していて面白かった。
今回の件で絆が深まったように見えるが、
メモ帳を取り違える偶然がなければこの二人は
永久にすれ違い続けたのではないだろうか?
今のところ、二人を繋げているのはやっぱり
「プリキュアだから」ということ以外にはない。
とりあえず今回スタートラインに立って、
ここから本当の絆を作れるかどうかが以後のテーマか。

金色のガッシュベル!!

◆ビッグ・ボイン、あんなに繰り返しちゃ台無しだよ……。
あそこはさらっと流してこそ面白いのに。

アストロボーイ・鉄腕アトム

◎天馬博士に感情移入してしまった……。
不器用で歪んでて自分で自分を追い込んで、
結局望んだものは何一つ手に入らず、誰にも理解されない。
最後の最後に、ロボットの人権だの何だのではなく、
天馬博士とアトムの父子関係を持ってきた構成には
賛否両論ありそうだが、個人的には大賛成。
この作品は天馬博士の物語として終わるべきだと思う。
もちろん、天馬博士とアトムの関係がそのまま
人間とロボットの関係になっているのもあるが、
それを抜きにしても帰結点はここしかないだろう。

☆OPとEDが前半のものに戻った。
青騎士編を経て今戻ってみると、
作品テーマを本当によく表わした歌だということがわかる。