3月(下・後半)
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3/31(木)

(映画)ぼくの孫悟空

☆手塚治虫作品映画化プロジェクトの一環で製作された作品。
「ジャングル大帝」はまだ多少話題になっていた記憶があるのだが、
これは本当にあらゆる意味で公開当時スルーされていたような……。
石猿が孫悟空となり、三蔵法師と仲間達に出会って
天竺に旅立つまでを描いた、いわばプレ西遊記といった構成になっている。
この構成のおかげでストーリーには一貫性がある。作画も意外と健闘。
で、この作品の最大の特徴であり、最も驚くべき要素――。
主演の優香が上手い。
本気でびっくりした。てゆーか演技出来たんだー。
というわけで、それほど悪い作品ではない。

陰陽大戦記

☆本性を現したマサオミの顔がイっちゃってて面白かった。
予告でモモちゃんとメガネが立ち上がるようなこと言ってたけど、
ついに闘神士になるのか? 予告で触れられなかった野菜はどうなる!?

冒険王ビィト

☆フラウスキーとのガンバトルは作画・演出共に良好。
原画に馬越嘉彦がいた。フラウスキーの格好いい死に様、
サイクロンガンナーのよく出来たギミックなど、全体的にも非常によかった。
しかしフラウスキーの核、可愛かったなぁ……。

(OVA)コゼットの肖像 特別編

・OVAを再編集した特別編。最後にスタッフインタビューなども
付いているので(OVA)表記よりは(TVSP)とすべきかも。

☆裏番組とザッピングしながら観ていたこともあるんだろうけど、
話がさっぱりわからなかった。映像的な魅力は強いんだけど、
それだけでは間が持たないというのが正直なところ。
しかも「舞−HiME」の最終回観終わって戻ってきたら
本編終わってやがった。オチわかんねー。なのでまともな感想はなし。
残りの時間はスタッフインタビューだったのだが、
「デザインを担当したOKAMA」「そう語ったOKAMA」など、
渋い声でオカマ連発するナレーションに笑った。
眼球の描写に異様に拘ってるOKAMA自身はちょっと怖かったけど……。

(TVK)らいむいろ流奇譚X(終)

☆ラスボスほったらかして告白しろ、いやしないの大論争。
「真面目に戦え」とか言ってる川上とも子が気の毒になってきた……。
最後の最後までこの作品は変わらなかったぁ、という感じ。
それはそれで立派……なのか?

ジパング(終)

☆角松の父親が死んでいた。つまりこの世界は角松達の過去ではなく、
完全なるパラレルワールドになってしまったのだ。
というわけで、現代との繋がりを失った角松だったが、
それでも世界の歴史を変えていく草加を止める為戦う決意を固めてエンド。
原作続行中の作品の締め方としては上手いものだったと思う。
タイムリーではあるがそれゆえに扱いの非常に難しい題材を、
エンターテイメントとしての楽しみを削ぎ落とすこともなく
見事にアニメ化してみせた古橋監督の力量とセンスに改めて感服する。
「るろうに剣心追憶編」もそうだけど、こういうシリアスで
作り手に逃げが一切許されないような題材の方が、
古橋監督は真価を発揮するのかも知れない。
「舞−HiME」の裏になることが多くて、きっちりと全話
フォロー出来なかったのが残念。

舞−HiME(終)

「堪忍な〜」
ええ〜??? これまでの修羅場、その一言で済ますの〜〜〜っ!!?
観ていて、一分一秒進んでいくごとに、嗚呼やっちまった、
どうしよう……これどうしようと何か観ているこっちが
悪いことでもしたかのような非常にバツの悪い感覚に襲われ続けた。
まあ、最後の最後まで観て、キャラがみんな幸せそうなのを考えたら
これでよかったのかな、とも思えるようになってきたけど。
しかしそれにしてもな〜、もうちょっとやり方ってものがあるだろ〜。
例えば、真白の全員復活光線のあとHiMEの力だけが復活して、
想い人は黒曜最終形態を倒さなければ甦らないんだ、みたいな展開だったら
風華戦隊HiMEレンジャーの集結シーンも、みんなが和解して
一つに団結するのももっと感動的に、説得力を持って描写出来たように思う。
復活したそばからいきなりギャグに揺り戻されちゃ付いていけないって……。
たぶん執行部長の復活シーンが面白過ぎたのがいけないんだ、
あのひと最後までこの作品を引っ掻き回していった……。

☆結局この作品何だったんだろうと考えると、
最終的にはまさに「萌えアニメ」だったんだなぁと納得せざるを得ない。
途中の修羅場はあくまでキャラの内面――というか「萌え属性」を
強化する為のもので、そこでの葛藤や示されたテーマに
作品の本質はなかったのだと。あー、見事に騙された。
最終回、基本はハッピーエンドでよかったんだけど、
ほんの少しでもあの修羅場の意味を残しておいてくれたらなぁ。
多少、人間関係に傷が残っていたり、キャラに成長や陰があったりしたら
だいぶ印象は違ったように思う。奈緒がシスターになったってのは
成長ではなく単に属性変化だし、詩帆なんてあれだけやっといて
第一話と後日談で変わった様子がまるで見られないし……。
ああ惜しい。本当に惜しい。ラストに一工夫あるだけで傑作になれたのに。
まあここまでバカ通した以上、恐らくスタッフの意図には
作品のまとまりを放棄してでも取るべきものがあったんだろうけど。
ところで、やっぱり続編あるんだろうか、これ?

3/30(水)

・文章量が多過ぎるのとマシンが貧弱過ぎるせいで、
メモリ不足とか言われるようになったのでページ分けます。
3/27以前の3月下旬感想はこちら。

(映画)マクロスプラス MOVIE EDITION

☆OVA全四巻を二時間ほどの映画に再編集したもの。
田舎町で繰り広げられる苦い青春の思い出を引き摺った三角関係は
意外なほど面白い。しかしそれとテスト機のトライアル、
人工知能によるバーチャルアイドルの叛乱といった要素が、
今一つ溶け合っていないように感じる。いや、相当頑張ってはいるんだけど。
見せ場は確かに後半の、マクロスシティにおけるバルキリー戦なのだが、
ドラマ的にはその前のイサムとガルドの口喧嘩ドッグファイトで
最高潮に達してしまっているので、若干ラストでダレる。
OVAとして分けて見せていれば各巻に見せ場が分散されて
問題ないんだろうけど、一気に観ると微妙にバランスが悪い。
しかし、作画もドラマ作りも基本的には極めてハイレベルで、
マクロスの名に恥じない作品であることは間違いない。
……まあ筆者は闇に葬られたマクロス2も結構好きですけどね。

(映画)マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!!

☆上記のマクロスプラス劇場版と同時公開された短編。
一部ではプラスより面白いと当時評判だったように記憶している。
内容的には完全に7の番外編。特に詳しい背景説明もなく、
冒頭ナレーションで「感動したりする時に出る特殊な宇宙エネルギーを
歌エネルギーと名付けたのだった!!」などと物凄い投げやりな解説で
説明終わり。あとはバサラが飛び出してって子供に会って、
はぐれゼントラーディと歌合戦始めて吹雪を歌でぶっ飛ばして、
プロトデビルン三位一体も歌でどうにかして、
最後にじいさんが「最近の歌はわからん」という素晴らしいセリフで幕。
いかにもアミノテツローらしい、ミニ四駆で世界を救ってやるぜ的なノリ。
プラスとの落差があらゆる意味で凄過ぎる。作画もTVの動いている回より
明らかに悪いのだが、それでも勢いで面白いと感じさせる辺りがマクロス7だ。

♪今回のヒロイン、エミリアは巨大なままのゼントラーディなのだが、
この娘だけ作画の気合入り方が違う。子供が巨大なブラで遊んだり
巨大乳に乗っかったりと、物凄いマニアックなサービスシーン多数。
これが噂に聞く「巨大女萌え」という属性なのか……。
オチで彼女がミレーヌの姉だったことが判明するが、
本当に細かい説明が何もないのでTV版で彼女に大勢の姉がいるという
設定を憶えている人じゃないと意味わからんだろ、これ。

スターシップ・オペレーターズ(終)

☆最後にタバコプロデューサーが男気を見せつけて終了。
ラストでかかる主題歌のよさも相俟って、終わり方は結構感動的だった。
冷静に考えればおかしなことだらけなのだが、どうにか勢いで
締めまでなだれ込めませたな、という感じ。
銀河ネットって一人で放送出来るのかよとかアマテラスの自沈に
脱出シャトルは巻き込まれなかったのかとかそもそもにして
彼等の戦いって本当に何だったんだよとか、文句言い出すと
キリがないんだけど、まあいいや。
元からしてグダグダだったのをどうにか最終回でまとめたことを
素直に褒めておくべきだろう。
声優と作画スタッフは本当に頑張っていたと思う。
渡辺監督は……もう宇宙ものやらない方がいいよ、これで何度目だ滑ったの。

NARUTO

☆一挙二話放送。
原作ではいきなり死んでいた君麻呂の心情を
丹念に描いたのは、アニメオリジナルとしては非常によかった。
サスケとの再会後はまた回想祭りが始まったが、
回想は原作からしてそうだからなぁ……仕方ないのか。

・テニ王との間にアイシルアニメの情報。
ヒル魔、本当にヤバそう……。
つーか番宣CMでロンブー出しまくりなのは何なのよ。
オーディションで決めたとか言ってたくせにさぁ……。

テニスの王子様(終)

☆長きに渡ったアニプリも、これにて最終回。
アメリカから一時帰国したリョーマが、手塚との決着戦を行う。
ヘル&ヘヴンが発動したりビル駆け上がったりの無茶演出もあったが、
基本的にはリョーマの心情を丁寧に掬い上げた情感溢れる最終決戦。
「○○先輩、ありがとうございましたぁーっ!!」と先輩の名前を
次々に叫びながらショットを決めるリョーマの姿は胸を打つものがあった。
これは完全に原作のリョーマではなく、アニメのリョーマなんだよなぁ。
アニメは原作の要素を最大限に活かし、かつ原作をマイルドに改変し
広く受け入れやすくしていたけど、このリョーマの微妙なキャラの差に
それが如実に表れている。いい奴なんだよなぁ、アニメリョーマ。
皆川純子の演技に引っ張られた部分も大きいんだろう。
先輩との別れを叫ぶ演技は、実際に先輩役の声優に対して
言っているようにも聞こえてきた。
商業的な理由でクローズアップされることが多かったが、
この作品の声優陣は本当に仲良かったみたいだし、
それが逆に声優ビジネスを広げる力になったとも言えるのかも知れない。

☆絶対にこんなものアニメにしても受けるわけがないと思っていた。
どうしようもない出来になるに違いないと思っていた。
よくぞ……よくぞ予想を裏切ってくれた。
スタッフの皆様にはいくら頭を下げても下げ足りない。
本当に、長い間お疲れ様でした。

BSアニメ夜話<3> 新造人間キャシャーン

☆下描きなし、修正なしの一発描きで
物凄いスピードでキャシャーンを描き上げていく
元タツノコプロの人にタツノコの恐ろしさを垣間見た。
一夜目と二夜目が作品論に終始していたのに対して、
今回は技術論が多く語られていて非常に勉強になった。
セルを扱う時はまず手袋をはめるんだ!!

BECK(終)

☆アメリカ行って、アメリカ編を写真で紹介して終了。
そのオチはどうなんだ、どうせならグレイトフルサウンドのライヴで
終わっておいてもよかったんじゃないか、などと構成に若干の疑問はあるが、
基本的にはよくまとめたと見るべきなんだろうなぁ。
全体的に極めて丁寧かつ細部に拘り抜いた演出と作画で、
作品としての平均レベルは非常に高かった。
だが一方で、細かい拘りに対して視聴者を引っ張り込むような
エンターテイメント的な演出は弱かったかなと思う。
監督の意図がそういうところになかったということなんだろうけど。

3/29(火)

(映画)超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか

◎何年か振りの視聴。
その時は確かTVKでTV版を全話放送した直後に
映画版が放送されて、それを観たのだったと思う。
なので当時はTV版との違いや設定の説明不足などが気になった。
だが今回、TV版をまったく念頭に置かず観直した結果、
作品評価ががらっと変わった。
映画単体として物凄いわ、これ。
TV版との比較では説明不足に思えたが、二時間以内に収めた尺の中で
複雑な設定を全て消化しきっている。その上で大視点における
文化とは何かというテーマと小視点における男女の三角関係が
見事にシンクロしていくダイナミックな構成!!
そして惚れ惚れするような作画のクオリティー!!
これ、劇場で若い頃に観たらそりゃあその後の人生に尾を引くだろうなぁ。
まして製作側として関わっちゃったら……。
この作品に参加したスタッフのその後の仕事なども合わせて考えると
色々と興味深い。

☆どーでもいいけど、柿崎の死に方をすっかり忘れていたもので、
女の話している最中に「うわぁー」というシーンで爆笑。

スクールランブル(終)

マンガオチ→夢オチ→夢オチ?
まるで鏡迷宮のようなトリッキーな構成。
あくまでギャグとして描いてはいるのだが、
これは意外とスクランという作品の本質に迫ろうとした、
ある意味非常に高松監督らしい最終回であったのではないか。
つまりは、この作品は「青春という名のワンダーランド」の物語なのだ。
異世界ではない、SFでもない、しかし青春という時代はそれだけで特別な、
現実とは違うどこか少しズレた世界を人に見せるもの。
その世界では普通の人間がドラマティックに恋をしたり、
仲のいい友達同士が争ったり仲直りしたり、夢を追いかけたり、
ちょっとしたことで嬉しかったり傷付いたり、
「普通の世界ではあり得ないこと」が次々と起こるのだ。
起こっても不思議ではないのだ、青春という世界では。
スクランの本質というよりは「青春もの・学園もの」の本質というべきか。
烏丸の最後のセリフ、全ては夢かも知れないけど、思い出は残るんだよ、
というのは、作品テーマをミもフタもなく解体しながらも、
たった一つの真実を呈示してみせる高松監督が手掛けた
これまでの最終回の系譜に連なるものだったんだと思う。

☆しかしサバゲー編のウソ予告にはちょっと期待しちゃったなー。
スタッフはまだまだやる気充分のような感じなので、
ぜひ続編はやって欲しい。
それにしてもこの作品はスタッフの熱意に支えられた
実に幸せなものだった。斬新さと堅実さが絶妙に組み合わさった
演出の数々や、常に高レベルを維持し続けた作画の魅力、
一話ごとの構成の遊び、そして何より声優陣のハマり具合、
全てがお見事と言う他ない。スタッフの皆様、お疲れ様でした。

BLEACH

☆原作の展開知っていると、
夜一さんのシッポが曲がったシーンがちょっと卑猥だ。

わがままフェアリーミルモでポン! わんだほうSP

☆一挙二話放送でクリスタルランド編完結。
非常にテンションの高いドラマ作り。ロボットとはいえ
タコをはじめキャラ死にまくってるし。恋人が改造されて出てくる辺りは
結構ショッキングな展開でもある。最終的にはハッピーエンドだけど、
かなりの冒険が観られたシリーズだった。

BSアニメ夜話<2>
クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲

◎出演者全員が絶賛モード。
特に唐沢俊一がちょっと常軌を逸しているほど
この作品に入れ込んでいるのがわかって面白かった。
立川志らくの毒の吐き方もまあよかったのではないか。
個人的には岡田斗司夫が「何でこんなに懐かしいんだ!!」のシーンを
解説してくれたのがタメになった。確かにあそこ、凄く引っ掛かったんだよなー。

遥かなる時空の中で〜八葉抄〜(終)

☆あんまり真面目に観ていなかったもので、
最終回にも特に感想を付けられるわけでもない。
誰とくっついたのかわからないというEDは
恋愛ゲーム原作っぽくてよかった……けど、
現代に戻っている以上、相手は限られるような。

tactics(終)

☆すずちゃんは幽霊だったんだよ!! なんだってー!?
原作にいないオリキャラだとは聞いていたが、
まさか最後にこんな仕掛けが用意されていようとは。
勘太郎とハルカの物語が、すずを媒介にして解決するという
構成もよく練られていて見事だった。
原作付き、未完の物語の最終回としてはこれ以上なく
上手いことまとまったように思う。

巌窟王(終)

◎ゆったりと流れる時間の中で、後日談を描いてエンド。
これまでの怒涛の展開とは打って変わった叙情的な最終回。
しかしこの作品の本質はむしろこういう雰囲気の中にあったのだろうと思う。
歌詞付きのオープニングテーマが流れるなか出演者を次々と
紹介していくEDは、実にスマートで美しかった。
新鮮な画面作りや裏をかく脚本など、先鋭的なイメージで始まった作品だったが、
終わってみれば古典文学を原作に戴くに相応しい堅実さと力強さをもった
名作に仕上がったと思う。スタッフの皆様、お疲れ様でした。
そういえば、気付いて驚いたんだけどいつの間にやらすっかり
あのテクスチャーベタ張りの画面に違和感持たなくなってたなー。

3/28(月)

B−伝説! バトルビーダマン炎魂

☆キョウジュが出てきた。
ま、それはいいけどリエナとフラグ立てるのは止めい。

Get Ride! アムドライバー(終)

「あでゅう〜、じぇっなぁ〜す」
まさかのフラれて里帰りオチ!!!!
いや、そういう解釈じゃないだろ、シャシャはあくまで
肉親のようなニルギースを探しに行っただけで、
ジェナスが最後に実家に帰ったのは少年が少し大人になって
故郷に戻るという王道の描写だ。それはわかるんだけど……。
最後の最後まで、これ以上ないほどの王道を行きながら、
逆に王道を突き抜けて予測がつかないというこの作品らしい
楽しみ方を堪能させてもらった。
ガンザルディとの決戦も、やってることの一つ一つは物凄い定番なのに、
いちいち過剰で……アッパー打ち過ぎとかわざわざ人工衛星に当たるとか
大気圏外まで吹っ飛びながら落ちてきたら同じ場所とか……。

☆第一話で<爆発的によくなりそうな気も、このまま低空飛行を
続けそうな気も両方する。>
と感想を書いたが、
爆発的に変な方向にぶっ飛んでいくとは思わなかった。
こういう変な作品が出てくるからTVアニメは面白い。
見続けるほどに愛着の増していく、不思議な魅力を持った作品だった。
スタッフの皆様、一年間お疲れ様でした。そしてありがとう!!

(映画)名探偵コナン 銀翼の奇術師

☆普通に発生したセコいトリックでの殺人事件がきっかけで、
航空機パニックムービーになるという強引な手法の映画。
作品自体はいつも通りレベルが高く面白いんだけど、
もう推理ものでも何でもないぞこれは……。
また航空機パニックムービーとして観た場合も、
ピンチの作り方やその切り抜け方が偶然に寄り過ぎで
脚本上の甘さを感じる。ハリウッドに匹敵し得るものを
作れた可能性はあっただけに惜しい。

・番組終わったあとに、旅客機が乱気流に巻き込まれて
怪我人が出たというタイムリー過ぎるニュースが……。

BSアニメ夜話<1> 新世紀エヴァンゲリオン

「だって綾波ですよ!?」
滝本竜彦が予想以上の大活躍。
イタいけど愛に溢れたエヴァファンを代表していて面白かった。
分析的な面では、すでに山ほどの言説がある作品だけに、
目新しい視点はあまり出てこなかった。宮村優子による「気持ち悪い」の
裏話など、噂として流れていた話に当事者の裏付けが得られたのは収穫か。
しかし、最後に岡田斗司夫も念を押していたが、
エヴァって本当に面白いんだよね。それだけで充分なのに、
みんなアレコレ語りたがるから変なイメージになってしまう。
今回、ノンクレジットのOPや各名場面を観て、
ああ、本当に面白くてカッコよくて、いい作品だったよなぁと
ちょっとしみじみしてしまった。敢えて言おう、筆者はエヴァが好きだ、と。

(TVK)UG☆アルティメットガール(終)

☆UFOマンのニクい計らいでハッピーエンド。
ネタとしては一発もので、三話目くらいでもう飽きが出ていたのだが、
とりあえず十五分ものとはいえこれを1クールやり切ったのは立派だろうなぁ。

ファンタジックチルドレン(終)

☆何というか……ハッピーエンドなんだけど
観ている方としては微妙なオチ。
ヘルガを主人公とした場合の話としてはきれいにまとまっているんだけど、
トーマを主人公とした場合は色々と描写不足の点が多い。
トーマとセスが別物だ、ということであればトーマはセスの過去を気にせず
ヘルガと一緒にいるべきだろう。トーマはセスを背負った上で別物なのだとなると、
今回のオチはまあ納得せざるを得ないが、その答えに辿りつくには
トーマ自身の葛藤があまりにもなさ過ぎたのではないか。
セスの存在に対するトーマの認識がよくわからないんだよなぁ。
いつの間にやら統合しちゃった感じで。
やっぱり、セス覚醒からもう1クールくらい欲しかった……。
しかし、いい作品だったことは変わらない。スタッフの皆様、お疲れ様。

月詠〜MOON PAHASE〜(終)

◎最終決戦をすっ飛ばしやがった!!
しかしそのおかげで、最終回はほのぼのラブコメした
この作品の一番いい部分の凝縮された回となった。
……まあつまりはバトルパートの無意味さを最後に証明してしまったのだが。
高品質の萌えと新房監督らしいエッジの尖った演出とが化学反応を起こして、
実に奇妙な作品になったと思う。イビツではあるが、魅力的だった。
少なくとも「ネコミミ・モード」を世に出しただけでも価値はある。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。

・ところで、ある意味来期期待度ナンバー1の「新作」、
「勇者王ガオガイガーFINAL GGG」なわけですが、
予告ナレーションは全部新規なのかな?
FINAL観てないんですっごい楽しみなんだけど、
やっぱ噂のエロシーンはカットなんでしょーか?