ジャンプ1号感想
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表紙
と、いうわけで今回からアニメと同じく赤青制の感想。
表紙は赤。ある意味もっともジャンプらしいものだしね。
久々に藤崎竜登場。ぱっと見てわかる特徴的な絵に一万円札を合成。
マンガの内容がよくわかる、親切設計となっております。

(新)サクラテツ対話篇
変なタイトル。変な内容。まさに藤崎竜。
都会の一等地に家を構える桜鉄。税金を払う為に幼稚園時代から働くうち、金の亡者と化した男。
そんな彼の非日常さに興味を惹かれ、彼の観察を続ける少女、富良兎。
ああ、もっと世界の「ふつう」を止めるほど不思議なことは起こらないの?――と、
彼女が思っていたところ、突然未来人襲来。桜鉄の家が未来の宮殿の場所なので
明け渡せと要求。揉めているところ、宇宙海賊襲来。桜鉄の家がちょうど侵略しようと
狙っていた場所なので明け渡せと要求。さらに揉めているところ、地底人襲来。
桜鉄の家が(以下略)。で、三大勢力全面戦争。そこで家を奪われてなるかと桜鉄暴走。
三大勢力仲良く轟沈。しかし、桜鉄の家を狙う勢力は霊界にも異次元にも魔界にもいたのだった。
……以上、第一話あらすじ。ああ、まさにフジリューワールド。「壊れSF」つーか何つーか。
微妙なSFテイストを交えながら展開される不条理ギャグということで、期待値は高し。
長期連載は(いろんな意味で)むずかしいだろうけど。赤で開始。

ヒカルの碁
これは当然赤。
復活を果たしたヒカル。高段者を次々と打ち破っていくアキラ。
一方今年もプロ試験が始まり、そのなかには伊角さんや門脇の姿もあった。
囲碁界に押し寄せる新しい波。その先頭にいるのはアキラ。
そのアキラと、ついに対決の時迫るヒカル。
さんざん引っ張ってきたヒカルVSアキラが今度こそ実現しそうだが、
これが実現してしまったら、このあとの展開どうする気だろう?
いくら何でもタイトル戦には早過ぎるだろうし。

ONE PIECE
これも当然赤ですね。
ルフィVSクロコダイル、完全決ちゃ〜〜〜〜ッッく!!
そして、降り出した雨が、戦争の狂気を洗い流していく……。
ここで都合よく雨が降って戦争が終わるというのは、ちょっと安易な結末のようにも思えるが
これ以上突き進むと少年マンガとして危険な領域に踏み入ってしまう可能性もある。
ここらが潮時ということだろう。それにしても伏線ばかり残して逝ったな、クロコダイル。

遊☆戯☆王
これも赤。すっかり今のジャンプには欠かせない存在になっている。
マリクVS城之内。地獄詩人ヘルポエマー(素敵な名前だ)の特殊効果により、
ターンごとに手札を捨てられる城之内。「セメタリースペースから不気味な手が…!!」
立体映像であるはずの手がカードを掴んで墓地に引き込む……!!
おお恐ろしいぃぃぃ〜〜っ。これも海馬コーポレーションの技術なのか?
それともマリクの闇の力か? しかし、マリクの闇の力は洗脳しか出来ないらしいからなぁ。
城之内の新カード「クイズ」の前に成す術なし。ペガサスだったら心を読んで楽勝なんだけど。

Mr.FULLSWING
ああ〜これどうしよう。ちょっと悩んで赤。何だかんだ言っても好きだ。
バッティング試験。一発逆転を賭ける猿野だったが、結局一球も打つことは出来ず。
ここできちんと猿野に身の程をわからせたのは意外&歓迎。
いつまでも運だけじゃ駄目だもんね。熱血をやる為の第一歩か。

こちら葛飾区亀有公園前派出所
これは青。といっても低質化したと巷で言われるこのマンガに愛想が尽きたわけではなく、
単にパターンマンガなので、毎回感想を書こうとすると苦労するからというだけです。
筆者は基本的に、現在のこち亀も肯定していますので。
今回はサイバー編プラス老人編。お年寄り用の家電を売り出してみたが、老人達のパワーは
両津の想像を遥か上回り、ケータイを始めとする最新機器を難なく使いこなし、
独自の文化を築き上げ、ついには老人コミケまで開かれるという、老人バンザイなお話。
家電やケータイの薀蓄はさすがに面白い。こち亀伝統の味。
唐突に巨乳講師が出て来たりするのは最近の味。両者がミックスされると、何とも不可思議な味わい。

シャーマンキング
赤。……何か筆者はこのマンガに振り回されている感じがする。コラム…………。
幹久がおかしい! 裸で説教! 裸でビンタ! 「こいつ…!! 気持ち悪い…!!」
いや、ほんとに気持ち悪いぞ!! 狙い澄ました説教親父ぶり。
娘に「パンツ一緒に洗わないでよっ!!」とか言われるタイプだ。
それでも娘達に接近し、心を解きほぐそうというのか幹久!? 無理だよ幹久!!
これはやはり妻子持ちである作者の感情移入先が、完全に幹久になってるってことなんだろうな。
けど……うざがられないか? 女子中学生ファンとかこれどう思うんだろう?

ボボボーボ・ボーボボ
青です。毎回毎回「感想なんて浮かぶかっ!」と思っておりましたので……。
今回も、感想、といえるようなものは浮かばないのです。
少年誌にあるまじき欲求不満のプータンがちょっといい。けど、感想……感想?

NARUTO
何だかんだ言っても好きなので、そのニ。
よ〜〜〜っやくダベリ合いが終わり、決着戦へ。
点穴を封じられたことにより、逆に九尾の力を引き出し易くなったナルト。
その力で反撃に転じるか? ――というところなのだが、九尾の力=呪われた運命の力、を
使って勝利するというのは、この戦いにおいてどういう意味を持つのか?
作中でそういうことにきちんと言及してくれないものだから、読んでいる方としては
テーマの方向性がどこ向いてんだかわからなくて混乱する。

テニスの王子様
アニメ化作品なんだけど、看板の一つなんだけど、迷うことなく青。だって……ねぇ?
乾の執念が生み出した至高のデータテニスが、ついに手塚の牙城を突き崩すのか?
しかし手塚にはまだ秘められた真の実力が……。
盛り上がってるんだけど、こういうことは仲間内でやらないで欲しい。

もののけ! にゃんタロー
新連載三回目。まだ判断つかないので、とりあえずの青。十週を超えたら改めて考える。
ちょこちょこと細かいギャグを挟むあたりは好印象なのだが、
いかんせん驚邏大四凶殺とかじゃ、このマンガが狙うべき読者層と相容れないのではないかと。

ソワカ
母親を攫われ、少年は旅立つ。己に秘められた力と宿命も知らずに……。
ってなわけで燃えるシチュエーションの第二話。呪文を唱えて封印した鬼の
力を引き出すというのも、実に少年マンガしててよし! ただ、惜しむらくは
敵との戦いのなかでその力を発動させる、みたいな展開だったらさらに燃えたのに。
これはもしかしたら化けるかも知れない。面白くなりそうオーラだけはガンガン出ている。
コミックバンチの原哲夫インタビューによると、新連載マンガの打ち切りが決定するのは
だいたい三回目なのだそうだ(早え!!)。次回、大きな見せ場を期待。

BLACK CAT
赤ですとも! ああ毎週楽しみにしてるとも!! 何だかんだいいながら、その三。
リンスとジェノスの珍道中。
行き着いた場所で待っていたのはセフィリアと一緒にジパング料理。
セフィリアを甘くみていたリンスだったが、結局利用されているだけだったりする辺り、
相変わらず詰めの甘い奴。激昂してみてもファイブとイレブンに取り押さえられる始末。
それにしてもファイブ&イレブン、外見も武器も魅力なさ過ぎだ。本物なのか?

ホイッスル!
青。ストーリー展開がゆったりしてるんで、一話一話をどうこう言っても仕方がない。
心は日本人のアフリカン、その名は小太郎。特技は将棋の駒でリフティング。
そんな弾みもしないものでどうやってリフティングを……?

ライジング・インパクト
う〜ん、と悩んで赤にする。これから面白くなるという予想もあるから。
ビルフォード、まさかのグラール入り。その理由は……。
クエスターの前に戻ってきたブリジット……しかし――
「ブリジット、お前なのか?」「来んな! 俺、お前のことも皆のこともだましてた」
「それだけ…伝えに来たんだ…お前とはもう二度と会えない…会わない…」
「ま…待ってくれ!!」「待ってたのはこっちだ!」
「わかってたんじゃねえのかよ…! 俺がてめぇの親父の所にいるってことぐらい!」
「そうやって苦しんでるふりして…おめぇは何もしねぇで待ってただけじゃねえか!!」
「違うっ!!! 俺はお前のこと本気で………本気で…」
「“オレは”“オレは”自分の気持ちだけが大事なのかよ!! おめぇ…わかってんのか!?」
「あの人は俺の代わりにお前の親父んとこに行っちまったんだよ!!」
ビルフォードは俺たちの犠牲になったんだぞ!!
――と、いうことです。いい人過ぎるぞビルフォード!! そしてついにブチキレるクエスター。
不敵なアーサーの目論みは一体どこにあるのか? 燃え上がる情念の輪!!

世紀末リーダー伝 たけし!
これは青でいいだろう。感想書きにくいタイプのマンガだし。
おとぎ話シリーズ。大泥棒のゴン蔵が金持ちばあちゃんの家に盗みに入り、
ばあちゃんと仲良くなる。ばあちゃんに乗せられて家のものを根こそぎ盗むが
ばあちゃんは病気で床に伏せてしまう。「ワシからさみしさを盗んでくれてありがとう」
そう言ってばあちゃんはこの世を去る……かと思ったら生きてるというオチ。
ギャグオチをつけなきゃいけないなら、もうちょっと考えて構成してくれよ……。

BLEACH
掲載位置が落っこってるのが気になるが、応援の気持ちも込めて赤。
コピーロボットはヌイグルミに入ることに。命名、コン。OKOK。
「更衣もできんではないか!」と言って押し入れから出てくるルキア。OKOK。
織姫の未来予想図。OKOK大オッケー。そして、黒崎家の傷が明らかにされる……。
母親が殺された。ディープな因縁があるようで、これも当然激オッケー。

ストーンオーシャン
これを赤とせず何を赤とする! ええ、信者ですとも!
ザ・ニュー神父!!!
やはりジャンプのアオリは最高だっ!! 「ようこそ決死のジャングルジムへ」を超える名文句!
そしてザ・ニュー神父はDIOが定めた天国を目指して刑務所の外へ。
全てを計算していたDIO。神父との友情も、やはり打算があったようだ。
自らが死した時のことを考え、綿密に立てられていた計画。承太郎はすでに戦闘不能。
DIOの野望を止められるのは唯一人、空条徐倫をおいて他になし!
というわけで脱獄を試みようとする徐倫だったが、エンポリオが過剰なまでに拒否反応を示す。
この刑務所には何人もスタンド使いがいる。しかしここを脱獄したものはいない。
それは、この刑務所に『真の看守』がいるからだという。それにしてもエンポリオの
怯え方が尋常ではない。謎だらけのエンポリオだが、もしかして敵側なんだろうか?

(読み切り)桃太郎の海
はい、ハンター落ちました。読み切り登場は吉田真、赤マルを経て本誌初登場。
しかし、十五ページということもあり、一発ネタ以外の何物でもない。
十五ページで見事にまとめられた佳作ではあるが、連載を睨んだものが
読みたかったというのが正直なところ。次回作に期待したい。

グラン・バガン(終)
最期の餞だっ!! 赤っ!!
最終回。冒頭のエジプト少女が可愛い。三週以内にそういうのをもっと出しておけば……、
などと言っても後の祭。やっぱりスタートダッシュにつまずくのは致命的なんだよなー。
このマンガの場合、他にも作者が趣味に走り過ぎたか、いらぬ薀蓄が多過ぎたというのもあるが。
次回作に期待したい。この作者、地力はあるんだよ、地力は。

ピューと吹く! ジャガー
これもボーボボと同じで「感想殺し」。面白いけど、「面白い」以外に書きようがない。
あの床屋の方々はこれからもちょくちょく出番あるのだろうか?
ピヨ彦編とかも見てみたいような……。

総評
全作品感想でなくなる為、代わりにこんなのもやってみようかと。
今号は満足度高し。看板がみな順当に面白く、中堅が盛り上がり、新連載陣が健闘を見せ、
そしてジョジョとこち亀が面白いという理想的な状況。
これでハンターが載ってりゃあ完璧だったのに! けど今号最大のヒットはやっぱり
ザ・ニュー神父。
だなー、個人的に。ジャンプのアオリ文センスは他誌の追随をまったく許さない。