ジャンプ12号感想
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表紙
何か、I’sっぽいな。
黒髪長髪美少女と、短髪コギャル風美少女か。
まあ、主人公の逃げる表情も含めて、定番といえばそれまでなんだが。

(新)いちご100%
河下水希新連載。
で、内容ですが――こっ、これはッ……!!
いきなりパンチラ! 屋上で一目惚れ!
学園のアイドルに好かれる! そして――
メガネを取ったら美少女ッッッ!!!!

今、二十一世紀なんだけどな……よくぞここまでパターンを踏んだものだ。
確信犯だよなーこれ、完全に。企画主導の匂いがぷんぷんする。
こういうラブコメはタチ悪い。ラブコメってのはもっとこう、
作者の情念とか欲望とか焦燥とか怨念とかが滲み出てなきゃいけないんだよ。
だからこそドリームであれるし、笑い飛ばすことも出来る。
可愛い女の子出しときゃそれでオッケーなんて甘いもんじゃないんだ!!
その辺り、このマンガには戦略上の根本的間違いがあると思う。
ただ……ラスト、綾のあの嫉妬の炎が燃え滾るような表情を見ると、
これは男視点のラブコメではなく、女二人の恋愛ガチンコ格闘マンガとすれば
結構面白くなる可能性あるのかも知れない。作者としても、その方が描き易かろう。
しかし、そんな話がジャンプで受けんのかというと……。とりあえず青だな。

ONE PIECE
ルフィはクロコダイルに食らった毒をどうやって中和したのか? の
補完説明と共に、ニコ・ロビンの真の目的が明かされる。だが、
真の歴史とか語られぬ歴史とか色々言ってるわりに、現時点ではよくわからない。
そしてよくわからないままにニコ・ロビン半仲間入り。さらに、
よくわからないが空から船が降ってきた。物理学者のコメント付きで。
ほんとに、よくわからない……。読者を置いてかないでよ……。

NARUTO
サスケVS我愛羅。さすが主人公VSライバルの戦い。素晴らしい盛り上がり。
その戦いに水を差そうとする脇役その一、ナルト。いきなり試合を止めようとする。
何でよ? お前サスケと戦うんじゃないのかよ。何でいきなり弱気になるのよ?

あっけら貫刃帖
青葉の刀狩り衆入隊試験。
怪我した相手に攻撃出来ないことを甘さと断ずる元締に、
「甘ったるい方が人間らしい」と諭す裂鬼助。
元締の言ってることの方が正しいと思うんだが……。
この偽善っぽい理屈は「るろ剣」の悪影響なのだろうか?

ボボボーボ・ボーボボ
途中、ギャグ抜きのまともな会話が続くから、
このまま感動話で終わるのかと、ちょっと心配しちゃったよ。
いや、まあ「甘えちゃダメなんだ―――!!!」ってのが、
オチになってるのかというと微妙なところなのだが。
それにしても最近「○○編・完」っての、多いな。

ヒカルの碁
読み切りシリーズ第一弾、塔矢アキラ編。
あらすじとしては、「アキラ、子供名人戦優勝者を瞬殺」の一言なのだが、
つまりはアキラの恵まれ過ぎてて満たされないという感情を描いた話。
自分より弱いと知るや否や、あっさり相手への興味をなくすアキラが、
ともすればとてつもなく嫌な奴に見える。しかしまあ、子供なんて普通そんなもんだ。
今回、作画は当然小学生バージョンなのだが、どうも無理して描いてる感じがする。
どうもぎくしゃくしているような番外編一回目。今後に期待。

テニスの王子様
リョーマ、スタメン落ち!!
まあ、いつかはこうなるだろうと思ったけど。
試合数に対して部員が多過ぎるもんな、このマンガ。
そして氷帝とのダブルス2。相手は菊丸をも上回る
アクロバットの使い手。テニスで月面宙返り!!
何メートル跳んでんだよーっ!?

シャーマンキング
「殴った右手がやけに熱い!」
これぞラブコメ!! こっぱずかしさ全開ッ!!
プロポーズの言葉が「シャーマンキングになる」だったのか。
そりゃーこだわるよな、アンナ。そして二人で初詣へ――
番外編やアニメの特番で妙に初詣にこだわったのは、このせいか。
始めから計算してたのか、後から繋げたのかは知らないけど、よく纏まってる。

こちら葛飾区亀有公園前派出所
たいやき戦争。
商売に走ってオチは自爆という、いつものこち亀。
まあ普通に面白い。ただ、あのタコヤキ屋、前に出てきたことあったっけ?

Mr.FULLSWING
重り付きバットって、ルール的にいいの?
絵に迫力があるのはいいんだけど、大ゴマが多くて
話の進みがちょっと遅いように感じる。

ホイッスル!
アニマックスで、5月6日月曜22時よりアニメ放送開始!!
22時……。リピート放送も、27時・14時半・8時半・13時半・5時・9時半と、
もう、見事なまでに僻地。アニマックスですらこんな扱いなのかよ……。
マンガの方は、東北戦決着。随分あっさりと決着しちゃった印象。
アフリカン小太郎とか、まだ全然活かしきれてないと思うんだが。

BLEACH
コンの大冒険。
一護のクラスメイト紹介も兼ねて、虐待されまくるコン。
ああ……いい回だ。やっぱりコメディパート上手いよ、久保帯人は。

BLACK CAT
ナノマシンの力で再生を繰り返す人狼。
一体どうやって倒せばいいんだ!?
答え・凄い早さで一杯殴って文字通り木っ端微塵にする。
単純過ぎて、逆にびっくり……。

ソワカ
場合によっては今号最終回もあり得るかと思っていたが、
なかなかどうして、意外に盛り上がってる。
これはまさか、打ち切り回避か?

HUNTER×HUNTER
No.141 もうマサドラ行ったから次から別の感じのタイトルでいいや
突発的な遊びだろうな、これ。
ゴンとキルアの修行は第二段階へ以降。「堅」の習得を目指す。
ビスケの推測では、どうやらグリードアイランドというのは、
ゴンを鍛える為の修行場だったらしい。なるほど、そうくるか。

(読み切り)怪盗COLT
あれ、ハンター載ってるのに? と思ったらROOKIESが落ちたのか。
十九ページの読み切りということで、ごちゃついている感は否めない。
絵柄のせいもあるが、詰め込み過ぎてて読みにくい。
しかし、話自体は設定に新味や広がりを感じないことを除けば及第点。
近々原作付きの作品が載るようなので、期待しておきたい。

ストーンオーシャン
自動で水の出る蛇口を知らないウェザー。
老人に優しいウェザー。結構ディズニー好きなアナスイ。
ミッキーのいないディズニーを認めないアナスイ。
このコンビ、予想以上にいいなぁ。そして迫り来るディズニーキャラ。
それこそ版権大丈夫なのか? あのピノキオはヤバいだろ……。

サクラテツ対話篇
うわ……この位置は……。
次号切られるのは、ソワカではなくこっちだったか……。
「第10話突破おめでとう記念」とか書いてるあたり、逆に怪しい……。

ライジング・インパクト(終)
作品として、きちっと終わらせようという意志を感じる最終回。
が、それゆえに哀しい……。無理矢理過ぎるもん。
細かく語るのも何だし、突っ込むのも嫌だ……。
とにかく、どんな形でもいいから補完を望む。以上。

ピューと吹く! ジャガー
かっ、影千代先輩が出てきたっ!!
ネタに困ってるということなのか……まあ面白ければ別にいいんだけど。
しかし、影千代先輩って、何かの似顔絵? 何だ? ハットリくん?

目次&作者コメント
「すごいゲストが遊びに来た。蓮と葉と阿弥陀丸の声優さんとアニメの監督さん。」――武井宏之。
原作者とアニメスタッフの関係は良好のようだな。いや、よかった。
原作とアニメは別物といっても、原作者とアニメスタッフの意思の疎通って
いざって時に意外と重要だったりするからなぁ。
「アニメの“和谷”の発音が私の思っていたのと違いショック!!」――ほったゆみ。
そう、例えばこんな時なんかに。

総評
直球というよりは、あまりにも棒球な感じがする「いちご100%」だが、
確かに今のジャンプに足りないジャンルの作品ではあるし、意外と健闘しちゃうかも。
次号、「少年エスパーねじめ」と入れ替わるのは、「ソワカ」か「サクラテツ」か
果たしてどちらなのか……? 掲載順からすると、やはり「サクラテツ」なのか?