ジャンプ39号感想
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表紙
まん中でエラソーに座ってる
ヘンなバンダナの人、確かに
目立ち過ぎだよなー。

BLEACH
全面戦争突入。
主人公が怪我で動けないところに
敵が本格的に攻めてくる。これは
当然「いそげ孫悟空」的展開に
入っていくと見ていいのだろうな。
バトルものとして定型を踏みながら
それでもきちんと盛り上げている。

ONE PIECE
ノーランドとカルガラ、二人の男の
思想的対立が軸となって、過去編も
なかなか面白くなってきたように思う。
しかしノーランド、原住民の文化に
口出しするのも相手への侮辱だろうに。

武装練金
「さ、ど、う、す、る、?」
意識的に挑戦的なコマ割りや構図を
多く出してくるのはいいことだが、
さすがに違和感あり過ぎると問題。
まあ、その違和感が効果になって
いるのも確かなんだけど。しかし、
免疫力が低下していくような病人を
寮に一人暮しさせた挙句、普通に
学校に通わせるのは無理あると思う。

NARUTO
新五人組結成!!
けどちょっと微妙なメンバー……。
くのいち入れて欲しかったけど、
それはシカマルの男尊女卑的思想が
妨げになったということで納得する。
いのがサクラを叱咤して、独自に後を
追うような展開になってくれると
嬉しいが。出来ればヒナタ付きで。

テニスの王子様
超テニス人、越前リョーマ覚醒ッ!!
あッ、あれがアメリカを制した伝説の超戦士なのかッ!?
いや、そんなことよりこの展開はマジなのかっ!?
我々は夢を見ているわけではないのだなッ!? 本気で
テニスコートに砂埃が舞い、オーラを纏ったリョーマが
英語で「まだまだだね」って言っているのだなッ!?
今まで何度も何度も思ったけど、作者まともじゃねーよ。
だが、だがしかし!! 確かに無茶苦茶面白いぞ!!

ボボボーボ・ボーボボ
えらく悠長な奥義だなー。
しかし変身してくるとは、
ギャグもいいけどバトルも
いい盛り上がり方をしている。

アイシールド21
「奴ら黄色猿はアメリカの財布だよ」
いかに敵を嫌な奴として立てようとしても、
いかにキャラをデフォルメして立てようと
しても、ここまで露骨だと引いてしまう。
しかも差別的なニュアンスが強過ぎる為、
作品としての問題以前に、社会的にヤバい
感じを覚える。そもそもアメフトマンガで、
アメリカ的な意匠をこれだけふんだんに
取り入れておきながら、アメリカ批判して
どうすんだという気もするし。それと、
この作品いずれアメリカ版ジャンプの看板に
なるんだろうと勝手に思っていたんだけど、
この回がある限り無理っぽくなったな……。

BLACK CAT
ああ、そういえばセフィリア達も
島に潜入してたんだったっけ。
出番ないから忘れてた。バトルは
派手さのおかげもあって悪くない。

(読み切り)LIKE A TAKKYU!!
高橋一郎、読み切り。
前作、「ドーミエ」は面白かったが反則だった。
では今回はというと、反則だったものが確実に
技法へと昇華している。卓球の天才少年が、
ボクシングのトレーナーを目指す少女に勘違いされ
ボクシングをやることになる。話の筋は単純だが
話の運びが実に上手い。卓球とボクシングを混合
したまま二人の会話が続くシーンを始め、伏線の
張り方や見せ方など、ネームのキレが本当にいい。
画力はまだまだなのだが、そんなのは描いていれば
身についていくものだろう。今度こそ、才能を確認。

シャーマンキング
葉の地獄修行は本格化。
そこに蓮達も参加の模様。
ところで、五人の戦士の
最後の一人って竜じゃ
ないのか? すでに死んで
生き返ってるわけだし。

キックスメガミックス
「千葉の姿が見えんのは…俺一人で十分なんだよ!!」
いや……何で? 千葉のこと嫌がってた、というか
現在進行形で嫌がってるじゃん。千葉が見える仲間が
増えて、むしろ嬉しいはずなんじゃ? そして何で
そんなに柏城に突っ掛かるんだ? 道場入る時、肩が
触れただけじゃないか。自分が気に食わない奴だから
容赦なく吹っ飛ばすというのか? それと、柏城も
結局才能だけでテコンドーが嫌いなわけで、そんな
二人がテコンドーで戦って一体どうするのかと……。
徹底してテコンドーである意味がないのは何故なんだ?

ROOKIES(終)
最高の瞬間、夢の終わり、それを乗り越え
ニコガクに新しい夏がやってくる。そこには、
成長した仲間達と、一部成長しない奴と、
変わらず生徒を見守り続ける、川藤がいた……。
最終回。きれいにまとまった、というかすでに
まとまっていたものを再呈示したという感覚。
最後の方、多少蛇足が多かった印象もあるが、
いわゆる「スクールウォーズ」的なストーリーを
きっちりと描き抜いて、いい作品に仕上がった。
個人的には濱中が結局、駄目人間のままだったのが
不満といえば不満なのだが、まあそういう奴も
いるだろうからなぁ。タバコ止められなくても、
ベンチ落ちして応援の役目すら奪われてても、
あれはあれで楽しそうだからいいのかも知れない。
森田先生、お疲れ様でした。

こちら葛飾区亀有公園前派出所
あれ……似たような話を読んだ記憶が
あるようなないような……RCレースは
色々やってるから混合しているのだろうな。
趣味的なRCネタとギャグの組み合わせがいい。

神奈川磯南風天組
結局、一緒にいる時に姫太郎の心を
掴み切れなかった風天が悪いような
気がするんだけど……自己反省はなしか。

HUNTER×HUNTER
人間犬というのは美男美女がなるから
いいんじゃないか!! という意見は
別に無視していただいて結構ですので。

Mr.FULLSWING
二段カミソリが通用しない相手に、
魔球Xの封印が解かれる。急激に
インフレしているけど大丈夫かな。
今更インフレ程度でどうにかなる
性質の作品でもないようにも思うが。

ごっちゃんです!!
やはり前回は、単にすっ飛ばされてたのか……。
というわけでついにごっちゃんの正体がカチ以外に
バレて、いよいよ絶体絶命の中甲山との試合が迫る。
しかし正体がバレたことより、掲載位置の方が
よっぽど衝撃なんだが……あと何回ですか?

いちご100%
だから、女の子に慰められて立ち直るのやめろよ。
これだと西野の優しさより真中の情けなさの方が
上に立っちゃって、読んでて不快感が勝ってしまう。
なので、西野が男のクルマに連れ込まれても、
ざまーみろ真中という感想になってしまうわけで。

ピューと吹く! ジャガー
突発的な苦し紛れ企画、という感じだが
さるかに合戦の現実にちょっと笑った。

目次&作者コメント
「お墓参りに行きました。後輩で友人で同士
だった彼は故郷の風情ある霊園で静かに眠って
います。改めてご冥福をお祈りします。」<伸宏>

そうか、もう一年か……。それもあって
この連載には期するものがあったのかな。

総評
今なら言える、テニプリサイコー。
四大新連載、武装が抜け出したのは
凄く嬉しいのだが、残り三つの争いが
予断を許さない状況で見ていて怖い。
もしかして……キックス生き残るのか?
次号は武井宏之の読み切りと、大亜門の
スピンちゃんが登場。試作型から完成形に
なって、コンバトラー度が増してるな。

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番外編
赤マルジャンプ2003夏号 一言感想

恒例赤マル一言感想。先週本誌休みなんだから
代わりに書けばいいじゃんという意見もあろうかと
思いますが、感想書きもお盆休みは欲しいのです。
で、まずはマンガ以外と本誌連載作番外編の感想――

表紙:まもり姉ちゃんの水着、もっとよく見せてよ……。
いちご100%ポスター:南はっ!? 南は無視!?
ブリーチ:やっぱりギャグ上手い。車谷本編登場希望。
ボーボボ:勢いだけでごまかした感じだな……。
マンキン:チョコラブでかっ!! ていうか成長するんだ。
じゃんぷる:わざわざ袋とじでやらなくても……。

おまけマンガ、袋とじにしたならいつもより質的にも
量的にも頑張らなきゃいけなかったのに……低調だなー。

続いてマンガ感想。今回ちょっと、一言では
終わらない作品が多そうなので、書き方変えます。

脱走屋鉄馬(小林ゆき)
顔や細部の作画に雑さが見られたり、
シナリオに無理が多かったりと、
急遽描いたような印象が残る。
それでもまとまっているのは
さすがだが、前作には劣ると思う。

双龍伝(山田隆裕)
説明セリフ多過ぎ。設定やストーリーにも
新味はないが、基本的なドラマは作れている。
女将軍がちょっといいなぁとか思ったり。

SEA SIDE JET CITY(北嶋一喜)
ネームセンス抜群。作画にも、構図・描き込み・
デザイン面などで魅力多し。作品単体としては
まだまだ欠点だらけなのだが、それを押して
余りある可能性を感じる。次回作で真価を問いたい。

オウタマイ(梅尾光加)
初め甲殻キッドの人だとは気付かなかった。
あらゆる面で急成長。ヒロインのキャラや
舞いというアイディアもいいのだが、作画面の
成長が特に目を惹く。しかし見開き多用の
構成がその足を引っ張っている。非常に惜しい。

Z−XLダイ(暁月あきら)
はっきり言って古臭いオタク系マンガなのだが、
それでも完成度が高いので読める。エピソードの
作り方や、各種デザインなど作者の地力の高さを
感じさせる。けど、一番いいのはヒロインの可愛さだ。

黄金の暁‐GOLEDN DAWN‐(岩本直輝)
世界観が壮大過ぎて設定説明に
手間取ってしまっている。
その世界観を表現しようとする
熱意は作画などにも表れていて
好印象。もう少し整理がつけば。

HEAVY SPRAY(相模恒大)
スプレーを持ち上げる為にペンキを
貶めるのは問題。細かい部分にアラが
多くて損している。もう一練り欲しい。

ゲームブレイカー(村中孝)
これまた定番にも程があるネタ。
キャラや作画にはいいところも
多いだけに、設定が悔やまれる。

アシハラ戦記 トウタ(ゆきと)
上手い下手以前に好き嫌いが分かれてしまう作画。
設定や世界観も、これまた好き嫌いが分かれる。
マイナーな感じをどうにか出来れば……。

red(福島鉄平)
こちらも好き嫌い分かれそうな作画。
話自体はそう悪くないのだが、特に
重要でもない部分に引っ掛かりが多い。
DNAはないだろ、五千人も斬れないだろ、
そもそも岡田以反って名前に脱力する。

肉虎!(山田一樹)
ネタが弱さを作画でカバーしている感じ。
しかしその作画にも芸が足りない。

プリティフェイス番外編(叶恭弘)
季刊連載して下さい。いやホントに。
真由奈がいちキャラクターとして
ちゃんと動いているのが嬉しかった。
それにしても、新人の中に混じると
叶恭弘の作画は恐ろしく映えるなー。

総評。
作品単体を見れば、何かが足りない作品
ばかりなのだが、作者を見るとなかなか
面白い素材が揃ったという印象を受ける。
北嶋一喜と梅尾光加は本誌で次回作を見たい。
その他の作者も、次回作には期待が持てる。
それと、おまけマンガの袋とじ。はっきり
言ってうざったいが、そうしないと売り上げが
伸びないのであろうことは想像出来るので、
仕方がないかな、という気もする。