ジャンプ22・23合併号感想
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表紙

・全員集合表紙。
ナルトやルフィと同程度の扱いで一護が描かれている点に注目。
全員集合表紙のキャラ配置は、結構露骨に作品人気が反映される。
この待遇が何を意味しているのか……今後の展開に期待。

NARUTO

☆砂の三兄弟登場。
借りを返しにきた、ということらしい。
三人共、相性のよさそうな敵との戦い。
構成上、最初からこの組み合わせでの戦いを
予定していた感じを受ける。

ONE PIECE

☆海軍大将の実力。そして、ルフィのじいちゃんの存在が明らかに。
そうか、兄貴がいたならじいちゃんとか父ちゃんとか、
普通にいても全然おかしくないんだよな。
シャンクスの存在や、村長に見守られているというさり気ない描写で
「家族」の匂いを今まで意図的に隠蔽していたわけだ……。
第一話からず〜っと、そこんところを絶妙に隠し続けていたのは
凄いというか、もはや異常な構成力。

アイシールド21

☆ここまで倒れずにいたことがすでにファンタジーだが、
雪光はどうやら脱落せずにまだ走り続ける模様。
感動的ではあるけど、物理的に説得力のない状態になりつつある。

DEATH NOTE

テニスの策士様。
これはひょっとしてギャグでやってるのか……?
どこまで本気なんだかさっぱりわからなくなってきた。
テニスしながら「キラと思わせると思わせてキラはキラだと……」とか
もう何が何だか大混乱な裏の読み合いを繰り返すライトとL。
観てて面白過ぎる。リュークが飼われてる理由だけはよくわかる。

テニスの王子様

◆今回のデスノートのあとに載ってるのは、意図的なのか編集部……?

☆切原、覚醒し過ぎて調子乗って敗北。
何つーか、あまりにも間抜けな負け方だと思う。
これじゃ結局、真田の必殺技を印象付ける為の噛ませ犬だ……。

(読み切り)雨女、晴れ男

・原作:長谷川尚代、作画:藤野耕平。
「サラブレッドと呼ばないで」のコンビによる読み切り作。

☆雨女というキーワードから、爽やかなドラマを生み出している。
派手な設定や展開に頼らない、地に足の着いたドラマ作りは好感。
キャラも皆好感度は高く、構成的にも引っ掛かるところはない。
こういう作風こそ、原作者本来の持ち味であるように感じられる。

☆作画の方も、前作からかなりの進歩が見られる。
最大の欠点だった地味さが、丁寧な描き込みによってほぼ払拭されている。
女の子が格段に可愛くなったことも高ポイント。
演出面も文句のない出来映え。相当な成長度。

☆ただ、単体の読み切りとしてはいいが、
これは連載どうこうという作品ではない。
作者二人の能力と持ち味は今回確認出来たので、
今度はその持ち味を活かした連載向けの作品を出して欲しい。

銀魂

☆アイドルお通ちゃん再登場。
話自体はネタの読める単純な作り。
ただ、パターンに則った安定した作りとも言える。
この安定を維持していくか、そこから更に一歩踏み込むか、
どちらの判断が正しいのかは、まだわからないか……。

(読み切り)STARTING OVER

・鈴木新、読み切り。
本誌登場は02年40号の「DAI−TEN−GU」以来。

☆前作感想で「初期鳥山の後継者になれるかも」と書いた。
で、今回も冒頭「王様ペンギン島」などという言葉が出てきたので、
お、ペンギン村か? Drスランプやるのか?――と、ちょっと期待した。
が、違った。この作品は初期鳥山ではなく、尾田栄一郎そのものだった……。

☆一番行ってはいけない場所に行ってしまった、と言わざるを得ない。
恐らく前作がちょっと暗めだったので、今回は明るく楽しい冒険ものを描こうと
思ってしまったんだろう。その結果、初期鳥山色が抜けてしまい、
結局ワンピースもどきになってしまったと……。

☆「失われた子供」だの「ギア」だの
設定を描き逃げして終わる作りは、読み切りとしては失格。
作画は好感度も技術も高いのだが、個性のなさで台無し。
キャラに関しても、技術的にはよく出来ているのだが、
作者が本気で「こういう奴が描きたいんだ!!」という
情熱を持って描いているようには感じられない……。
全体的に、ありものの材料をマニュアル通りに料理したという印象。

☆どうなんだろうなぁこれ……作者が自発的に描いたんだろうか?
編集部がマニュアル押しつけたようにも見えるし……。
技術的には文句なく高いので、もっと違うネタで
充分勝負出来ると思うんだけどなぁ。

BLEACH

◎雛森が藍染の仇として刃を向けたのは……日番谷だった!!
こうきたかー。はてさてこれはどういうことなのか?
遺言状が偽物で、全ては市丸の陰謀なのか。
それとも日番谷には自分も知らぬ別人格でも存在しているのか。
日番谷が演技をしているとも、全ては雛森の妄想だとも、
現時点では如何様にも取れる。一体真相は何処に……?

ボボボーボ・ボーボボ

☆食べてもらいたかっただけなら、
素直に熊に食われてりゃよかったのに。
ハンペンとして、熊なんぞに食われるのは
プライドが許さないとか思っちゃったんだろうなぁ。

未確認少年ゲドー

☆八つ目ウサギは、見ててもあんまり可愛くならない……。
この段階で小学生のレギュラーキャラを加えるというのは、
小学生読者の目線に立った新キャラが急遽必要な事態に
追い込まれてしまった、ということなんだろうか……。邪推?

少年守護神

☆写輪眼だか支配眼だかコンセントレーション=ワンだか、
とにかくそんなような能力を発動。
能力のありきたりさはともかく(読み切り版で既出だっけ?)、
親父がやってたのを思い出しただけで修行もせずに
覚醒してしまうというのはちょっと物足りない。

◆火縄銃で遠距離狙撃とか、連射とか、跳弾とか、
そういうツッコミは「イーグルショット!!!」で吹っ飛びました。
そうか、イーグルショットじゃ仕方ないよなー。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

◆いつにも増して破壊力抜群な扉絵ですな……。

☆真珠湾記念館を破壊したのは、何か政治的メッセージでもあるんだろうか?
壊すだけなら他にも色々あるだろうしなぁ……。

無敵鉄姫スピンちゃん

「だから読者がジョジョ知ってる事前提にするなよ…」
まったくだ。
しかしどんどんパロディネタの歯止めが効かなくなってきている。
やはり週刊連載の厳しさに、自分の引き出しをフルに開けねば
対応出来なくなってきてしまったのだろうか。
まあ、パロディやエロネタに存分に走ってくれて構わないという
一部読者としては、むしろ歓迎なんだけど。

いちご100%

☆北に冷たいことを言われ西を思い出し、
東の前で向ばかり気にする真中。最低男の面目躍如だ。
本当に、みんな目を覚ませ、こんな男に関わるなという気にばかりさせる。
しかし今回、北が一歩引いてしまったような感じを受けるのだが
今後の勢力図はどうなっていくのか? 何だかんだで行方も気になる……。

HUNTER×HUNTER

◎連続休載明けは、傑作回でフォローの法則。
そしてまた文句が言えなくなる……。
まさかこんな素晴らしい愛の話になるなんて。
しかし見逃しちゃっていいのか師匠。情に流され過ぎ。

BLACK CAT

☆回転してる奴、瓦礫くらい弾けないのか?
弾けなかったにしてもシェルから出ることなかったろうに。

Mr.FULLSWING

☆ルークが横滑りでキングが落下、というのは
何か意味あってのネーミングなんだろうか?
別にチェスとは関係ないようだし……。

シャーマンキング

☆スサノロウ。
スサノオとトカゲロウを同列に扱うのはどーなんだろ?
ヤマタノオロチより扱い低いじゃん。しかも刺身包丁かい。

☆結局、竜はこれで出番終わり? このまま死にっぱなし?
こんなペースで十祭司全員と戦ってられるんだろうか?

武装錬金

・また最後尾か……。

☆熱い友情がカズキを後押しする。
エンゼル御前は桜花の心理を代弁してるんだろうな。
ただ、桜花の描写なしに御前が一方的に喋ってるだけだから、
今一つ「何でお前がそこまでカズキに入れ込んでんだ?」的な
違和感を拭い切れない。桜花のカットがちょっと欲しかった。

ピューと吹く! ジャガー

☆この人、モデルいるのかな……どこかで見覚えが……。
とりあえず「うつくしまふくしま」出身の方らしいが。
しかし「うつくしまふくしま」って素晴らしいコピーだと再確認。

総評

・240円。
他誌より十円安いというジャンプの伝統を、ついに破った。
マガジンとそう部数変わらないのに、いつまでも
意地を張ってるわけにはいかないってことなんだろうか?