ジャンプ37・38合併号感想
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表紙

・映画とのコラボ表紙。しかもワイド仕様。
最近、映画と関連させた仕掛けを雑誌がしてくること多いなー。

NARUTO

☆ナルトVSサスケ、奥義激突。
マンガというよりは、アニメの絵コンテを見るようなコマ割り。
頭の中でリズムよくシーンを思い浮かべていけば、
まるで映像のように活き活きと「動く」のだが、
そこまで出来ない人にはただ紙芝居のように見えるだけかも知れない。
それにしても作者の指向がどんどん「動き」に向かっているのは興味深い。

ONE PIECE

◎止められぬ戦い、ついに開始。
「これが!! おれの戦闘だ!!!!」という言葉には
ウソップの誇りと自虐が入り混じったギリギリの感情が見えて痺れる。
全てを賭けた戦略で今は善戦しているけど、
それは結局ごまかしに過ぎないわけで……物悲しいなぁ。

BLEACH

☆さよなら恋次。
このまま死んだらそれなりにカッコいいけど、
たぶん生き恥晒すんだろうな……。

DEATH NOTE

☆レムに返したのはミサのノートで、自分のは埋めたってことか。
そして「捨てる」と発言した瞬間、そのノートの所有権も失うと。
どのタイミングで「捨て」て記憶をなくすのか、
そして疑いが晴れたあと、ノートを取り戻す作戦があるのか。
まさかリュークが持ってるもう一冊を貰うって単純な話じゃないだろうし。

「私が…変態…」
自覚なかったのか、L……。
結局トイレにはちゃんと行かせてたみたいだな。
まあトイレ内に盗撮カメラしかけてた可能性は高いけど。

ボボボーボ・ボーボボ

☆OVERが魚雷に変身するように、
この世界のシリアスキャラはハジケ形態とでも呼ぶべき
真の姿を隠し持っているものが結構いるらしい。
やっぱり、普段は真面目ぶって力の消費を抑えているとか、
そんな設定があったりするのか?

(読み切り)ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

・金未来杯、四番手。西義之読み切り。
今年の赤マル春号に掲載された作品の新作。

☆魔法律という設定、二人の主人公キャラ、不気味さを醸し出す作画と
読者の不安感を煽るコマ割り演出、構成の妙。全て前作の魅力を継承。
ただ、今回は魔法律という存在を活かしきれずに
単なる除霊ものになってしまった感がある。
また、カヤとノブオの心理描写がちょっと軽いかなという気がする。
双方の本音がわかる場面で、もう少し強い演出が欲しかった。
その辺がすっきりしないので、ムヒョが何をしたかったのか、
本当はどういう奴なのかといった部分も伝わりにくい。
実力は充分、ネタもいいのであとは微調整の問題だと思う。

☆前作で一番気になった無理のあるお色気。
今回もあったけど……多少は萌えるようになったか?

家庭教師ヒットマンREBORN!

☆これまでのゲストキャラ総動員のドタバタ回。
各キャラ順調に立ってきていて頼もしい。
ただ、展開のわりにドタバタしきれずギャグとして弱い感じはする。
何で問題に超大学級のものが混じっていたのかも謎。

銀魂

☆真選組、怪談で壊滅。
バカバカしい話のようだが、銀達の絡め方といい
ミステリ的引っ張りのテクニックといい、
構成的にはかなり上手いのではないか。

(読み切り)TRANS BOY

・矢吹健太朗、黒猫終了から速攻で復活。

☆極めて単純明快な話、それゆえにわかりやすい。
正直に言うと、これまで読んだ矢吹作品の中では一番面白かった。
単行本二十巻に渡る黒猫の中でもこれほど面白かったことはないというくらい。
勿論、ネタはいつものように借り物だし、ヒロインは外見イヴで
中身キョウコという使い回しだし、外宇宙航行が出来るくせに
パラソル型反重力装置で二人運んだだけで驚かれるあの世界の
技術レベルは訳わからないし、そもそも細かい設定は
「精神エネルギー」でごまかすしで相変わらずツッコミ所は多々あるが、
それでも基本的な物語構成がちゃんと出来ているだけで充分読める。
絵はまあ魅力的な矢吹作品に一番欠けていた部分なので、
そこが埋められただけでも筆者は評価したい。

テニスの王子様

「COOLドライブ」
――は、ともかくその前に審判席を蹴り上がってんのはいいのか!?
何か「懐かしアニメ特集」で見た、スコアボードをよじ登り
ポールの頂上でホームランボールをキャッチしてアウトにする
アパッチ野球軍の迷シーンを思い出したんだけど……作品的に同類なのか。
それにしても真田さん、無我の境地出し惜しみして負けてりゃ世話ないなー。

アイシールド21

☆百回記念の四コマ特集。
こういう遊びもたまにはいいかな。
チビキャラはどれも可愛く、村田雄介の技量の深さがわかる。

D.Gray−man

☆追い詰められた状況のはずなんだけど、
時折ギャグっぽい描写が入るんであまり緊張感がない。
それが悪いわけじゃないんだけど、ちょっと勿体ないかなと。
あと、神田のキャラは今のところはもっと冷血漢に
描写しておいた方が後々の為によかったのではないか。
いきなり「巻き込んですまない」とか言い出して戸惑った。

いちご100%

☆本気でしばらく考えた。右から二番目の奴、名前なんだっけと……。
端だよ端。いつ以来の登場だ。すっかり忘れてたぞ。
本当に、場当たり的に新キャラ出して簡単に放置するよなーこのマンガ。
端も外の妹も、もうこういう「数で勝負のお色気大会」みたいな回しか
出番もらえないんだろうな……。
それと、この前あんなことがあったのに何事もなかったかのように
北がみんなと一緒にバカやってるのはどうなんだろう。
こちらも端や外妹と同じ扱いになっていくんだろうか……。

武装錬金

☆ブラボーVSカズキ。
ブラボーはカズキを見逃す気なんじゃないかと思っていたが、
どうやら信念に基づいて本気でカズキを殺す覚悟のようだな。
その辺、大人として公私混同はしないということか。
そういう大人の理論に対して、カズキと斗貴子さんで孤独な戦いを挑むと。
これからは二人で、錬金戦団の刺客と戦いながら
人間に戻る術を探して逃避行の旅にでも出るんだろうか?

未確認少年ゲドー

☆フェニックスは見付からなかったが、クラゲで代用。
クラゲの生態説明や進化の収斂についての記述は、
面白がる読者をだいぶ選んでしまいそうな気がする。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

☆落雷でロープーウェイが停止。
ついこの前の豪雨の際にニュースになっていたが、
もしかしてそれ観てから描いたのか? 随分早いなー。
偶然被ったんだとしたらちょっと凄い。

スティール・ボール・ラン

◎ついに明かされるジャイロの事情。
ツェペリ家が死刑執行人の家系で、それゆえに人体破壊の知識や
医学知識、鉄球の回転などを身に付けているという設定は説得力がある。
同時にその身に流れる血の宿命の重さと深さが、
ジャイロというキャラを更に魅力的なものとしている。

☆ブンブーン一家はこれで死亡か?
兄貴はいつの間にやら死んでたんだろうか?

HUNTER×HUNTER

☆パーム絡みのイベントはこれにて終了か。
結局何だったんだろう、あのゴタゴタは。
というか、ゴン何させられてたんだ?

シャーマンキング

☆死んでも霊になるだけだから大丈夫。
そんなもんか。で、次はホロホロVS牛。
そういえばホロホロの本名に関すること、
まだ何も明かされてないけどどうなってんだろ。

Mr.FULLSWING

◆いやぁ、一緒に入るかはともかく、
こきりたんは入浴させるべきだと思うぞ。

☆覇竹。破竹と掛けてるのかな。
必殺技習得という明確な目標が出来て、合宿展開にも張りが出てきた。

地上最速青春卓球少年ぷーやん

・ああ、まずはこれが落ちてきたか……。

☆鳳にリベンジするって展開にはならず、
いきなり肝試しが始まる無茶苦茶さ。
しかも稲川純二ネタが銀魂と被っちゃったし……。
あと、数秘術でどうやってプラズマ感知してるんだ?

ピューと吹く! ジャガー

☆いよいよサヤカさんの誕生日。
今回のオチは誰が悪いわけでもないぶん、切なさが溢れて止まらない。
にしてもハマーが何で二十万なんて金持ってるんだ。
まさか……いけない場所から借りちゃったのでは……。

目次&作者コメント

「今年の夏は待望の映画が…そして、子供が誕生しました!」<斉史>
えええ〜っ!! 結婚発表のコメントも連載四周年記念でだったじゃん!!
一体この人は仕事と私生活の成功がどこまで重なっていくんだ?
まあともかく、おめでとうございます。

総評

・ジャンプ史上最厚とのことだが、マガジンに比べるとまだ薄い。
というか、軽いんだよな。何だろう、紙質が違うのかカラーページの関係なのか。

・次号は武装錬金が巻頭カラー&キャラ人気投票。
どうにか打ち切りはまたも回避、ってことでいいのかな……?
そして金未来杯は大トリ、中島諭宇樹登場。
これまで正統派な西洋風ファンタジー世界観だったのに、
いきなり純和風。どうなるか楽しみ。