ジャンプ44号感想
>>戻る

表紙

・二号連続で、繋げると一つの絵になるという仕掛けの表紙らしい。
一護達が誰と戦っているのかは次号待ち。順当に考えれば敵側の死神かな。
それにしても、何か不思議な組み合わせの四人組だ。

BLEACH

☆アニメ化記念、連載150回という節目に、
この話を持って来られる今のこの作品の状況は、
まさに絶好調と言う他はない。
狙ったんだろうけど、それでもここまで見事に決めるには
運や勢いといった要素も不可欠だっただろうからなぁ。

☆扉絵、ルキアだけ奥でちょっと仲間から離れているのは
意図があってのことだろうか? だとしたら細かい。

ONE PIECE

☆あんな技術がどこに、という疑問をナミが口にしている。
ということはサイボーグは一発ネタではなく
それなりに背景設定のある存在だということか。
機関車の作られた国では科学技術が発達していて、
というような展開が今後あるのだろうか?

NARUTO

☆覚醒千鳥VS九尾螺旋丸。
通常状態の必殺技対決から、再び覚醒状態での必殺技対決に繋げる
決闘の構成は凝っていて好きだ。けど、展開としてはいささか冗長か。
イタチのあの絵は、回想の果てにカメラが勢いよくズームインして
イタチの眼に迫る、もしくはズームアウトしてサスケに戻る、
というような表現を試みたんだろうけど、さすがにわかりにくかった。

ボボボーボ・ボーボボ

☆部下想いのハンペンが素敵。
レムも思いもよらぬいい役回りを貰えたなぁ。
あと、十五名の猛者の中に軍艦がいるのが妙に嬉しい。
よかった、もう作者に忘れられてしまったのかと……。

WaqWaq

☆松田さんの天然聖女キャラがいい感じ。
繋ぎの回なのだが、各キャラが立ってきたおかげで間が持っている。

アイシールド21

☆伏線を張り過ぎて、せっかくの番狂わせが
まったく番狂わせに見えない。
結果を先に見せてから試合経過を描写した方がよかったと思う。

(読み切り)伝説のヒロイヤルシティー<前編>

・大亜門、読み切り。
まず31Pの前編があり、巻末に15Pの後編があるという二部構成。
というか、たぶん読み切りのついでに
武装錬金の代原まで描かされたってことなんだろうな……。

◎ヒーローものをパロったギャグ作品というのはジャンプでも
よくある題材だが、キャラと設定、そしてそれ以上に構成が上手いので
ありがちな感じはほとんどない。また、これは作者の持ち味だろうが、
下ネタやオタクネタが満載なわりに好感度の高い作風で、非常に安定感がある。
主人公がバカな男三人組というのも、「スピンちゃん」よりも
ジャンプ主読者層の支持を得やすいかも知れない。
主じゃない層も、ちゃんと天才少女の司令で押さえているし。

☆「スピンちゃん」連載版では、序盤パロディネタを抑制して、
そのせいでスタートダッシュに失敗した。それを反省してか、
今回はもう読者にわかるかわからないかギリギリのパロディを
乱れ撃ってきている。「プリキュア」と「三つ目」のテーマ曲ネタなんて
ジャンプでやって何人が付いてこられるというのか……。
しかし、それでもいいのだ。パロディというのは実は元ネタがわからなくとも、
勢いで「何か面白いことを言っている」と思わせることは可能。
つまりは、迷わずやればそれでいいのだと思う。

DEATH NOTE

☆相沢さん、脱落。
この作品にこういう、ちょっと切ない話なんて
誰も求めていないと思うのだが、
しかし演出その他が上手いもので面白く読めてしまう。

☆善ライトになってから、作品の方向性を少し変え始めた気はしていたが、
段々とそれが顕著になってきたように感じる。
もうダークで先の見えないジェットコースターのような展開には
戻してくれないのだろうか……そんなことはないと思いたいけど。

銀魂

☆さっ、西郷特盛ですか……。
相変わらずどこまで本気なんだかわからない。
しかし、やられ一発キャラでしかなかったはずの皇子は、
奇跡の再登場を果たすたびに順調にキャラが育ってきているな……。

いちご100%

☆天地の作戦は何も間違ってないし、彼は何も悪くないのに、
何で神様はただドジでマヌケなだけの真中ばかり贔屓するのだろう……。
真中が主人公だから、っていったらそれまでなんだけど、
せっかくライバルキャラとして覚醒したはずの天地が、
また単なるお騒がせ雑魚キャラに成り下がり始めたのは非常に勿体ない。

家庭教師ヒットマンREBORN!

☆勢いだけで突っ走っていくような展開は楽しいんだけど、
リボーンの行動やそれに追従する状況があまりにも無理あったり、
前回張った風邪の伏線が投げっぱなされてたりするのが、少し引っ掛かる。

テニスの王子様

☆オチでちょっと考えてしまった。
海堂と柳生が入れ替わってたのね。アオリ文で気付いた……。
しかし、変装スキルは柳生じゃなく仁王のものだったはずなのに。
仁王は特技奪われてどうするんだろう。

D.Gray−man

☆暴走ロボットで大騒ぎ。
シリアスなバトル回のあとにはコメディ回で息抜き。構成は悪くない。
どうやらリナリーの能力紹介にもなる模様だし。
しかし今回のコムイ室長はハタ迷惑なギャグメーカーという域を越えて、
不快感を覚えさせるようなキャラになってしまっているのがどうも。

未確認少年ゲドー

☆ホラーテイストの話……を最後強引に
ちょっといい話でまとめようとして、
結果どっちつかずになってしまった印象。

(読み切り)メガネ侍

・彰田櫺貴、読み切り。これはハンターの代原か。

☆絵柄、特にキャラデザインに味がある一方、
女の子は可愛く描けていたりと、本質的に画力はあるものと思われる。
ただ、肝心のギャグのクオリティーが不安定で、
笑いどころが掴みにくい。つまらないというわけではなく、
方向性がきちんと固まっていないが故に混乱しているような印象なので、
ギャグマンガとしての構成をしっかりと練れば意外と化けるかも知れない。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

☆ここまで極端でないにしろ、老人バンドというのは
今後出てくる可能性は充分あるように思う。
こういうシニアマーケットネタはまだまだ面白いものがありそう。
しかし、「ゲーム業界は頭うち」というセリフはちょっと哀しい。

Mr.FULLSWING

☆蛇神さん、バット変わったけど他は特に変わってないのか?
蛇神と牛尾は特訓してたというよりリハビリしてたってことか。
猿野のゴツゴツした新バットは、プロゴルファー猿みたいだ。猿繋がり?

(読み切り)伝説のヒロイヤルシティー<後編>

・読み切り後編。こっちは19P。

☆シナリオ的に前編と繋がって、ちゃんとこっちで
オチがついているという構成に感心。
三人組のキャラは本当に安定感抜群で、
これなら連載でも充分に通用するだろうと思う。
しかも今回は、司令というキャラをほとんど使っていない。
まだいくらでも出来ることはある。さて、連載はどうなるか……。

ピューと吹く! ジャガー

☆ハミィはたまにしか出てこないが、
出てくれば必ずヒットを放つ極めて優秀なキャラだ。
しかしこれまで登場した中で一番常識的に見えた
おばあちゃんが、変なことになってきたのは微妙にショック。
そっかー、みるくなのかぁ……。

総評

・今回は始めから予定されていた取材休載だったとはいえ、
前回落としたことでこれで二週連続休載。
アンケートも単行本売り上げも、突出していいとは言えないだけに、
この休載の多さはマズいんじゃないかと思うのだが、
大丈夫なのか武装錬金は……。

・次号、岩代俊明「みえるひと」読み切り掲載。
赤マルの「狗童」ではなく、デビュー作のリメイクできたか。
「狗童」は苦手なアクションに挑んだとのことだったから、
自分本来の得意で勝負しようということかな。
しかし、主人公のデザインが随分と垢抜けたなー。
やっぱ今のジャンプでは、ゴツいオッサンじゃ駄目なのか……。