ジャンプ48号感想
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表紙

・獄寺がチビランボを嫌がってるのが芸細かくていい感じ。

家庭教師ヒットマンREBORN!

☆巻頭カラーで誕生パーティー。……リボーン一歳記念の。
読み切りの頃や、連載初期には赤ん坊に見えて実は
某名探偵のように薬で小さくなった凄腕のヒットマンだとか、
そういう裏設定になってるんだろうとばかり思っていたが、
最近の展開を読む限り、そういうこと全然なく本当に一歳なんだろうな……。

BLEACH

☆夜一VS砕蜂は、かつての先輩後輩対決である模様。
夜一も砕蜂もスレンダーな肢体がなかなかよろしい。
で、卯ノ花隊長がどこかに向かったり京楽達がジジイに先回りされたりと、
相変わらず乱戦状態が拡大の一途を辿っている。まとまるのか、これは?

ONE PIECE

☆ロビン達謎の一派がアイスバーグ邸を強襲、
一方フランキー一味はウソップ人質作戦を思い付く。
この二面展開がどのように繋がっていくのか、まったく読めない。
上手く転がればウソップと仲直りってこともあるのかな。

第一回J金未来杯受賞作決定!!

☆というわけで見事受賞したのは、
坂本裕次郎「タカヤ−おとなりさんパニック!!−」でした。
まあ、そうだろうなぁというのが正直な感想。
勝因は一つ。渚ちゃんが萌えた……というのも多少あるけどそうではなく、
「読み易さ」という一点に尽きると思う。
とかく新人の読み切りというのは、絵にしてもセリフにしても
詰め込み過ぎになりがちで、他の四作はまさにそうなっていた。
例えるなら、他が職人が腕によりをかけた御馳走だとすると、
「タカヤ」だけファーストフードだったということ。
軽くて、早く食べられて、しかし味は悪くなく、あとに引いてまた食べたくなる。
勿論、色々と雑な部分はあるんだけど、そんなことはジャンプ読み捨てる
大多数の読者にはどーでもいいわけで、軽くて満足度の高いものが
選択されるのは当然。作品の出来不出来というよりは、作者の資質の勝利。

☆しかしこの企画、どうなんだろう。
結局これ、別にこの企画が坂本裕次郎を「発見」したわけでも
何でもないわけで、ただ単にすでに連載レベルにある作者を編集部が
「確認」するのに使われただけなのではなかろうか?
編集部が判断すべきを、読者の投票に委ねて作者にも読者にも
要らぬ心労を与えただけのように思うのだけれど……。

アイシールド21

☆同じくたった一人で勝利を目指した二人の、あまりにも残酷な格差。
ルイの最後の号泣シーンは非常にいい。いいのだけど、
だからこそ構成が勿体ないように感じる。何も一話で収めずに、
ルイの戦い、賊学の崩壊をもっと丹念に描いてもよかったと思う。

銀魂

「俺にはなァ 心臓より大事な器官があるんだよ」
何て素敵な浪花節。
こういう直球投げられると、この作品は時代劇不毛の現代に
颯爽と現れたネオ時代劇なんだなぁと思わせられる。
リアルな斬り合い? 時代考証? そんなんじゃねーんだよ時代劇は!!
――という作者の叫びがこめられて……いるようないないような。

◆しかし、槍に貫かれた先生の絵は、
もうちょっと何とかならなかったのかと思わないではない。

NARUTO

☆サクラ、己の無力を悔いて綱手に弟子入り。
しかしなぁ、綱手の言う医療忍者の条件が
ものの見事にサクラに当て嵌まり過ぎていて、
始めっからサクラが回復役にクラスチェンジするのは
規定路線だったんだろという気がどうしてもしてしまう。

テニスの王子様

「これで3種の返し技は全部返された…」
いや、羆落とし決まってたじゃん。破れたの技じゃなくてガットじゃん。

ボボボーボ・ボーボボ

☆ハレクラニの、デフォルメ顔になりそうでならない
ギリギリのツッコミ顔が何か妙に新鮮だ。

WaqWaq

☆頭痛が消えたレオ、お顔もすっきり美形仲間キャラに。
護神像なしでちゃんと戦力になるのだろうか?
いやそれよりも、いきなり松田さんが最終目的地へ
連れ去られてるんだけど、この先話はちゃんと続くのか?

DEATH NOTE

☆ヨツバの面々が迂闊過ぎて、全然Lとの知略戦にならない……。
第三のキラは誰かというミステリ仕立てで進んでいるので
仕方のない部分もあるんだろうけど、敵の強大さがないと
いまいち話が盛り上がらないというのはバトルマンガに限らず世の真理だ。

(読み切り)マッストレート!!

・「キックスメガミックス」の吉川雅之、復活読み切り。

☆命の恩人への憧れと現実という縦糸によって、
ボディビルとボクシングの融合というかなり無茶なネタが
話の中できちんと芯の通ったものになっている。この構成は素直に凄い。
物語的にも、多少の粗はあれど基本的には無理がなく、
また前作で最大の問題であった作画も、人物デッサンを始め
これも多少の粗はあれど、少なくともぱっと見でおかしい部分はない。
前作打ち切りの時点で未来は絶望的かと思われたが、
ここまで持ち直してくるとは正直言って驚いた。そして嬉しい。
しかし……ボディビルとボクシング、このネタは今のジャンプで
一体どこまで通用するのだろう? 狙って描いてるのはわかるけど、
やっぱあの笑顔は相当キモいし……。何かもう一押し、
例えば可愛いヒロインでもいれば多少違うのかな、という気がする。

Mr.FULLSWING

☆秘打・耳なし芳一。
ついにバッティングで除霊始めちゃったよ蛇神さん……。
もう呪殺球とかサイキックボールとか出てきても別に構わんなー。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

☆地域通貨というのは今流行りのネタだが、
そこに地域通貨でしか買えない限定グッズを作って
相場をコントロールするというアイディアは面白い。
つーか実際こういうのありそう。

D.Gray−man

「気が触れてしまったか……」
幼女の頃に無理矢理連れてこられてから三年間、
一体気が触れるまで何をされていたのだろーか?
あのゴスロリ服はどうやって着せられたんだ?
しかしそもそも大事なエクソシストを発狂寸前まで追い込む組織ってどうなんだ?

武装錬金

◆ヨゴレをいとわない少女達が、背の高い雷門を潜り抜けていく。
浅草では忍ばないように、堂々とパピるのがここでのたしなみ。
ここはニュートンアップル女学院。乙女の園……。
「ロサ・モータギア? もう少しロサ・サンライトと仲良く出来なくて?」
「無理ですわロサ・バルキリ。わたくしあの子とは合いませんの」
「『ごきげんよう』。いえ……代わりにわたくしが言ってみたのですが、
そのように言うわけにはいきませんか?」
「わたくしがロサ・バルキリに言わせたいのはそんな言葉ではありませんわ。
わたくしがロサ・バルキリに言わせたいのは『ごきげんよう』ではなく、
『お姉様』です」
「!! スールになってやる! 来い!」

・駄目だ……思いつきで書いたけどオチが訳わからん。

(読み切り)ハピマジ

・KAITO読み切り。
えーと、別にネフェルピトーに甦らせられた人が復活したわけではなく。

☆絵はまだまだ荒いし、ページ数の関係もあって話もあってないようなものだが、
展開のテンポのよさと好感度の高いキャラはなかなか。
もっとちゃんとした長さで読んでみたい。

未確認少年ゲドー

☆人は何の為に他の生物を殺すのか。
作者の構成力が光る教訓話。呈示されるテーマも、
それに対する作中での反応も目新しいものではないが、
少年マンガとして非常によく出来ている。
一歩間違うと単なる説教になってしまうところを、
絶妙にバランスを取っているのも素晴らしい技術。

いちご100%

☆端、小宮山とゴールイン!!
うわああああああっ!! ついに残り物同士でくっつけられ始めた!!
しかし何で最初がよりにもよって端と小宮山なんだ……。
いや、小宮山はいい男なので幸せになるのは別に構わないんだけど、
端の戦線離脱がこんな形であっさり訪れようとは夢にも思わなかった。
これは……南とか外妹とか向とかもうかうかしてられないな。

ピューと吹く! ジャガー

「ストーカー界の粘着セロテープ 浜渡浩満(ハマー)参上!!」
粘着セロテープという、いかにも弱そうでしつこそうで
何かこう粘着面と表側とがくっついちゃってグチャグチャな感じが最高。

総評

・今号で吉川雅之が復活。次号では蔵人健吾が復活と、
どうやら連載経験作家復活シーズンに入ったらしい。
新人・ベテラン入り乱れて新連載争奪戦は激しくなってきたが、
金未来杯の面々はどうなるのかな。
坂本裕次郎の早期の連載は確定として、落ちた他の四人にも
どうにかチャンスは与えて欲しい。