マガジン40号感想
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(新)覇王の剣

・塀内夏子、新連載。

☆何で塀内夏子が三国志? しかも巻末コメントやコラムで
「中国史大キライ」といきなり公言してはばからない。
じゃあこの新連載は何なんだ? 編集部の差し金か?
ともかく――それはそれとして中身。
張飛を優しげな顔立ちの少年、関羽をヒネた不良少年、
そして馬に乗った謎のイケメンが恐らくは劉備。
桃園の誓いの三人を主軸にした、正統派の三国志の模様。
ストーリーは決まりきっているわけで、あとはその解釈だが、
塀内夏子の資質からすると、やはり男の友情と泥臭い人間ドラマに
主眼が置かれるのだろう。誰が描いても一定以上は面白い三国志に、
実力派の作者が挑むのだから、面白くならないはずはない。
問題はその面白さがマガジン読者に合うのかどうか、
また作者にその面白さを追い続ける熱意があるのかどうかか。

はじめの一歩

☆宮田、謎の観客に気を取られ油断。
また足踏まれやがった……こういうところだけ変わらない……。
それを見てしれっと「要は勝ちゃいいのさ」と言い放つ間柴。
こっちはこういうところを変えてなくてちょっと嬉しい。
それにしても、この試合のレフェリーは無能過ぎるだろう。

あひるの空

◎部活に懸ける想いの温度差。
どちらの言い分もわかる。最終的にはトビ側の主張に沿って
みんなで高いレベルを目指していこうという方向になるのだろうが、
千秋の言葉も切り捨てずに上手く内包するような形にして欲しい。
こういう負け犬側の主張というのは、とかくスポーツマンガでは
切り捨てられがちなものなので、むげにはして欲しくない。

金田一少年の事件簿

☆どう考えても現時点で美雪が一番怪しいんだから、
人間心理の観点なんて金田一の曖昧な主張にごまかされずに、
ちゃんと隔離しておくなり何なりするべきなんじゃないかと。

魔法先生ネギま!

☆ネギの哀しい過去に一同号泣。
エヴァンジェリンまで泣いてるのには、ちょっと拍子抜け。
チャチャゼロだけがマイペース。段々茶々丸を食ってきたな。

♪ちづ姉はやはり中学生に見えない。そして保母の下着じゃない。

クニミツの政

☆あの感動の朽木自殺回を、そっくりそのままパロディー化!!
いや、面白いけど、面白いけどこれってどうなんだ?
せっかくのあの回の素晴らしさが台無しになってしまったような気もする。

涼風

☆女の声援でブーストファイヤー。
ベタな展開とはいえ、陸上競技でこれがアリなら
もう競技として成り立たないよなー。

M.I.Q.

☆いきなりサーフィンで登場、カッコい〜と女生徒に大ウケする黒場。
ギャグでやってんだよな……それとも「真の自由を手にした
デイトレーダーはこんなにカッコいいんだぜ!!」という演出なのか?
そして、「みんなもこんな素敵なデイトレーダーになろうぜ、
さあキミも一緒にダイレクトアクセス!!」――ってことなのか?

◆そして本編以上にコラムが飛ばしまくり。
「笑いがとまらないほどもうかるよ!」
「目標は年利80%というところ。これくらいなら、簡単かな。」

と、フカしたあとにすかさず!!
「無料で勉強する方法や有料のセミナー情報
HPにあるから見てみてくれ。」
「は、はい。セミナー受けるっス!」

やばいよ……やばいよこの会話の流れ……。
この馬渕って人の実力や経歴は関係なく、いくら何でも
少年誌に載せる内容じゃないだろ。子供も読むんだぞ子供も。

ゴッドハンド輝

・番外編「光の軌跡」がスタート。
テルの父親の過去エピソード。

☆会長にそっち耳打ちしていたのは、
実は子持ちですってことだろうか?

スクールランブル

「ごめん…ねえさん……」
複雑な想いを抱きつつ、背徳の一夜に身を沈めていく八雲。
沢近の時も凄かったが、播磨の周囲を無意識にかき乱す才能は本当に凄い。
しかも八雲は播磨の気持ちに半ば気付きながら
大好きな姉を裏切って男を独占しようとしているわけで、
その背徳度たるや桁が違う。少女が女になる瞬間だなー。

エア・ギア

☆ようやく理解した。玉爾ってパーツだったのね。
それをエアトレックに組み込むと超必殺技が使えるわけか。なるほど。

SAMURAI DEEPER KYO

☆辰伶とアキラが似た者同士でニュータッグ結成。
これは裏でほたる争奪戦が始まったという解釈でよろしいか?

RAVE

☆ハルがカオス理論を知ってるわけがないって、
何でお前はそんなもの知ってるんだジーク。
魔術と超科学がイコールということなのか、
やっぱりかつて滅んだ文明が現代文明で、
その記述が残ってたということなのか。
それにしてもタキオンはないだろうと……。

奇跡の少年

☆次号最終回。
要するにこれ、イワモトの成り上がりストーリーだったんだろうか?

目次&作者コメント

・何故か今号からいきなり作者コメント開始。
すぐさま対応して、何事もないように普通にコメントを出す者、
とりあえず挨拶をしてみたり、考察をしてみたりする者と色々。
そんな中、いきなり企画の主旨を変えてオレコーナーにしてしまっている
真島ヒロと、企画の主旨を根底から破壊している野中英次はさすがだ。

(新)もう、しませんから。

・西本英雄、新連載。
ルポマンガという触れ込みだが、その内容は――。

◎どうやらマガジン連載作家にインタビューして
それをマンガにしようという企画らしい。
巻末コメントが始まったことと合わせて、
作家自身を売り出していこうという戦略なのか。
そして栄えある第一弾が森川ジョージ……なのだが。
いや凄い。いつも笑顔の森川ジョージのダークサイドを
ここまで克明に描き出すとは。まさかこういう方向に行くとは思わなかった。
今回は西本英雄と森川ジョージの個人的な人間関係から
こういう作風になっているだけで、次回からどうなるかはわからないが、
毎回こんなんだとしたら意外といけるかも知れない。
しかも次回登場はMIQの謎の原作者、マスヤマコムだ。
ああ、突っ込んでくれ。思う存分突っ込んでくれ!!

総評

・作家の売り出しというのはジャンプのような若手が多い雑誌でこそ
効果があるものだと思うのだが、ベテランの多いマガジンがやって
どこまで効果のあるものなんだろうか?
いずれマガジンでもジャンプフェスタのようなことをやって、
作家に女性ファンから黄色い声援が飛ぶような事態を妄想しているのか?